2005年に出版され、驚異的なベストセラーとなった、Markus Zusak著“The Book Thief”の映画化ということですが、
私は、ベストセラーリストを見ていた時には、ナチの時代の物語ということで、手をひっこめていて、
映画のポスターを観て、何か本に関する物語なのかなと、やっぱり、気になって、
原書を読むより先に、映画鑑賞となりました。
YA Fictionということで、賞もたくさんとっているようですが、幅広い年代の読者を得たようで、映画の観客は、10代と思しき年代は、ちょぼちょぼと加わっているくらいで、むしろ、両親が、第二次世界大戦の経験者というような年代の方が多かったです。
物語は、第二次世界大戦下のドイツにおいて、共産主義者の母から離れ、里親の元で暮らすことになった少女Lieselと、里親のHans とRosa、そして、ナチからの迫害を逃れるため、Lieselの里親の家に、隠れ住むことになったユダヤ人の青年Maxとの、本を通した交流の物語。
この時代背景だと、ナチとユダヤ人、そして、ユダヤ人を匿うドイツ人ということに、焦点をあてた物語なのかなと思っていたのですが、そうではなく、
本の交流を通して描かれる、power of words,
そして、
目には見えない、Death,死の天使のナレーションから、淡々と語られる、死と生きるということに、視点が当てられているように感じました。
まず、題になっている、Book Thiefですが、
9歳にして字が読めなかったLieselが、里親のお父さんHansの助けを受けて、字を学び、読書が好きな女の子に成長していくのですが、ナチの書籍を焼き払う式典から、人々が立ち去った後、こっそりと、焼け残った本の一冊を持ち帰ることから始まり、それを、目撃していた、市長の妻の家に、洗濯物を届けに行った際に、書斎に案内され、市長の妻との読書の時間をもつようになり、その後、それを発見した市長により、出入りが禁止された後も、窓からこっそり書斎に入り、本を(Lieselの言葉によると、借りているということなのですが)持ち出すことを繰り返し、体が弱り、生死の境をさまよっているユダヤ人の青年Maxのために、読み聞かせ続けます。生命を吹き返すこともできるという、power of words。
それと、もうひとつ。
Maxが、ヒットラーの写真がついている本のページの一枚一枚を、白いペンキで塗りつぶし、words are life, Liesel, これらのページは、すべて、君がうめるためにあるんだよ、と、真新しい日記帳として、Lieselに、贈るのですが、その後、ユダヤ人を匿っているという、ナチへの恐怖から、青年Maxが、Lieselの里親の家を、去らなければならない状況になった時も、青年Maxは、Lieselに、僕を失うわけじゃないよ、いつでも、君のwordsの中に、僕をみつけることができる、君のwordsが、僕が、ずっと生き続けていく場所なんだよ、と、power of wordsを、語りかけます。
映画の大半は、第二次大戦が始まり、終わるまでの、Lieselの身にふりかかった出来事で、その後、Lieselが、どんな生涯を送ったかという詳細なしに、
Endingとして、90歳の生涯を閉じるLieselの元に訪れている、Death,死の天使のナレーションとなるのですが、
Death,死の天使曰く、Lieselは、90年という生涯を、とてもwiselyに生き、たくさんの人々の心に触れ、たくさんの人々と人生を共にし、人生の最後を迎えた時には, もう、no words言葉はなく、only peace平安だけがあり、
Death,死の天使に、”What it was like to live”と思わせた、数少ない人間の一人だった。
ということで、
映画の中では、描かれていなかった、Lieselの後生にも、生きるということへの力強いメッセージが含まれていました。
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2014年2月28日金曜日
2014年2月26日水曜日
本の中には宝物がいっぱい
Walt Disneyの名言の一つ:
"There is more treasure in books than in all the pirate's loot on Treasure Island."
本好きの皆さんも、賛成ですか?
そういえば、読書って、宝探しに似ているような。
皆さんも、素敵な本に出会う、一日となりますように。
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2014年2月25日火曜日
洋画:Saving Mr. Banks
日本では、”ウオルト、デイズニーの約束“という題で、3月に公開予定のようですね。
Walt Disneyというと、偉人伝という感じで、膨大な借金を抱え込んだ時でも、それほどお金を借りられるようになったということは、自分も大きく評価されるようになったということだ、ワア、ハハ、みたいな逸話があったり、心に留めたい数々の名言を残したりと、とても魅力を感じている人ということと、こちらの映画は、そのWalt Disneyが、“Mary Poppins”を映画化する話ということで、Disneylandのマジックを感じるようなcreativityとか、Mary Poppinsの楽しさなどが描かれた映画なのかなと思っていたのですが、思っていた映画とは、違った出来上がりで、“Mary Poppins”が大好きという子供が観る映画というよりは、子供時代の苦しかった思い出から抜け出せない大人に向けてのメッセージのような物語でした。
映画の物語が、どのくらい史実に忠実なのかは、? なのですが、Walt Disneyが、娘との約束を果たすために、児童文学“Mary Poppins”の著者、P.L. Traversに、長年にわたり、映画化を申し入れ、映画化はしたくないけれど、経済的な理由から、契約を検討することに同意した、P.L. Traversが、南カリフォルニアにあるWalt Disney Studiosを訪れ、製作過程に参加し、契約しないとイギリスに戻るなど、映画”Mary Poppins”が出来上がるまでの苦労話が描かれているのですが、
物語は、著者P.L. Traversの、オーストラリアで、アルコール中毒の父を持つ家庭で育った、厳しい少女時代を、フラッシュバックで紹介しながら進められ、”Mary Poppins”から受ける、心躍る楽しさからは、想像もつかなかった、児童文学“Mary Poppins”の背景も、映し出しています。 少女時代のつらい思い出にしがみついている著者P.L. Traversに、自らのつらい子供時代の話を分かち、forgivenessの大切さと、彼の作品から、癒される人がいるという大切さを説き、映画を通して、Saving Mr. Banks(著者P.L. Traversの父)を約束し、著者P.L. Traversから、映画化の権利を獲得したWalt Disney と著者P.L. Traversのやりとりは、大人へのメッセージのようなです。そして、最後に、自ら、1964年に開催された、映画”Mary Poppins”の試写会に訪れ、映画”Marry Poppins”を観ている著者P.L. Traversから、涙が消えていき、彼女自身の父とのredemptionで、エンドとなります。
物語りの他には、これが、1960年代と思える、1960年代のビンテージの車やファション、インテリア、料理なども、ふんだんに盛り込まれていて、アメリカンビンテージが大好きという方には、嬉しいセッテイングになっています。
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Walt Disneyというと、偉人伝という感じで、膨大な借金を抱え込んだ時でも、それほどお金を借りられるようになったということは、自分も大きく評価されるようになったということだ、ワア、ハハ、みたいな逸話があったり、心に留めたい数々の名言を残したりと、とても魅力を感じている人ということと、こちらの映画は、そのWalt Disneyが、“Mary Poppins”を映画化する話ということで、Disneylandのマジックを感じるようなcreativityとか、Mary Poppinsの楽しさなどが描かれた映画なのかなと思っていたのですが、思っていた映画とは、違った出来上がりで、“Mary Poppins”が大好きという子供が観る映画というよりは、子供時代の苦しかった思い出から抜け出せない大人に向けてのメッセージのような物語でした。
映画の物語が、どのくらい史実に忠実なのかは、? なのですが、Walt Disneyが、娘との約束を果たすために、児童文学“Mary Poppins”の著者、P.L. Traversに、長年にわたり、映画化を申し入れ、映画化はしたくないけれど、経済的な理由から、契約を検討することに同意した、P.L. Traversが、南カリフォルニアにあるWalt Disney Studiosを訪れ、製作過程に参加し、契約しないとイギリスに戻るなど、映画”Mary Poppins”が出来上がるまでの苦労話が描かれているのですが、
物語は、著者P.L. Traversの、オーストラリアで、アルコール中毒の父を持つ家庭で育った、厳しい少女時代を、フラッシュバックで紹介しながら進められ、”Mary Poppins”から受ける、心躍る楽しさからは、想像もつかなかった、児童文学“Mary Poppins”の背景も、映し出しています。 少女時代のつらい思い出にしがみついている著者P.L. Traversに、自らのつらい子供時代の話を分かち、forgivenessの大切さと、彼の作品から、癒される人がいるという大切さを説き、映画を通して、Saving Mr. Banks(著者P.L. Traversの父)を約束し、著者P.L. Traversから、映画化の権利を獲得したWalt Disney と著者P.L. Traversのやりとりは、大人へのメッセージのようなです。そして、最後に、自ら、1964年に開催された、映画”Mary Poppins”の試写会に訪れ、映画”Marry Poppins”を観ている著者P.L. Traversから、涙が消えていき、彼女自身の父とのredemptionで、エンドとなります。
物語りの他には、これが、1960年代と思える、1960年代のビンテージの車やファション、インテリア、料理なども、ふんだんに盛り込まれていて、アメリカンビンテージが大好きという方には、嬉しいセッテイングになっています。
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2014年2月24日月曜日
かわいいモチーフの編み物の本
Crochetというと、鈎針編みになりますが(ちなみに、knitというと、棒編みになります)、こちらの本は、75種類の花をモチーフとした、blockのパターンの本です。開けると、表紙の写真より、中の写真の方が、ずっといい!という感じで、デザインも、色の組み合わせも、とても素敵でかわいくて、是非作ってみたいとワクワクする一冊です。
アメリカで生活している私にとって、とても嬉しい部分が、それぞれのデザインごとに、アメリカ式の、文章による、ステップごとの説明に加え、日本の編み物の本と同じように、鎖編みとか長編みの記号による、図式が加えられているので、文書をおわずに、図をみると、作れそうなところです。最近は、日本の編み物の本と同じように、図が加えられた本をみかけるようになりました。日本の方にも、アメリカの編み物の本を、利用していただきやすくなったのではないかと思います。
そして、こちらの本については、モチーフの作り方に加え、材料について、色の選び方、一つ一つのblockのつなぎ方、縁飾りのデザイン、実際に、出来上がったblockを用いて作る、膝掛け、お財布、クッション、スカーフのプロジェクトが紹介されているので、基本から応用までの知識が収められた一冊となっています。
そろぞれのモチーフについて、1ページずつさかれていて、写真も図式も大きく、とても見易く、文章の部分も、分かりやすいので、日本の方にも、お勧めの一冊です。
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2014年2月20日木曜日
新書と古本を取り揃える本屋さん
アメリカ、コロラド州、Longmont市にある、Barbed Wire Booksのご紹介です。
歴史の感じられる、古い商店街の一角にあり、新書と古本の両方を取り扱っています。
入ってすぐのところは、新書のコーナーです。取り寄せにも、応じていただくことができます。
地元のアーチストによる、素敵な作品も販売されています。
思わず、いいなあと言ってしまった、古本の一角です。ゆったり、こんなところで、本に目をとおしてみたいと思いませんか?
とにかく、ものすごい数の、色々なジャンルの古本が取り揃えられています。絶版を探すのに、とてもよい本屋さんで、とても広い店内の中、古本が整然と整理されており、ここかしこに、イスが置かれていて、居心地バツグンです。
その他、地元の作家の方やミュージシャンを招いてのイベントも、盛んなようで、案内のポスターが、フレームに入れられ、素敵に飾られていました。
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