2011年10月23日日曜日

洋書絵本日本人Caldecott Honor 受賞作:Umbrella


洋書絵本日本人Caldecott Honor 受賞作:Umbrella
著者名: Taro Yashima
出版社:Puffin Reprinted, 英語
ジャンル:Children’s Books

10月12日に、Taro Yashima による、Caldecott Honor 受賞作、Crow Boyを、ご紹介しましたが、Taro Yashima は、三つのCaldecott Honor を受賞したことがあり、こちらの、1958出版の絵本Umbrella も、Caldecott Honor 受賞作です。
物語は、日本人の両親を持つ、ニューヨーク生まれの桃ちゃんが、三歳のお誕生日に、赤い長靴と傘をプレゼントされたことから、始まります。夜中に起きて、長靴と傘を眺めるぐらい、プレゼントが気に入った桃ちゃんですが、夏の暑い日が続き、なかなか、雨が降りません。朝食中に、ミルクのコップに映る太陽の光を見て、“太陽がまぶしすぎるから、傘が必要”とか、道を歩いている人を見て、“風に目を傷められないように、傘が必要”とか、お母さんに言ってみるのですが、“雨が降るまで、待ちましょうね”と、やっぱり、傘を使うことができません。何日も経った頃、遂に雨が降り、桃ちゃんは、一人で、傘をさして、道を歩きます。そして、一日中雨が降り、お父さんと一緒に、保育園から帰る道でも、“大きい女の人のように、まっすぐに歩かなきゃ”と言いながら、傘をさして、混雑している道を歩いて帰ります。
大きくなった桃ちゃんは、もう、こんな話を覚えていません。桃ちゃんが、覚えているいないにかかわらず、この日は、桃ちゃんが生まれて初めて傘を使った日というだけではなく、生まれて初めて、お母さんやお父さんと手をつながずに、一人で歩いた日だったのです。

お母さんやお父さんにとっては、子供の繰り広げるちょっとした新しい経験が、特別な記念日になるのですね。




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