2011年10月20日木曜日

洋書モダンクラッシック:To Kill A Mockingbird


おすすめ洋書:To Kill A Mockingbird
著者名:Harper Lee
出版社:Arrow Books Ltd, 英語
ジャンル:Literature & Fiction,

Pulitzer Prize(ピューリツァー賞受賞作品)ということで、Harper Lee の代表作となっている、To Kill A Mockingbird ですが、現在でも、よく読まれている、アメリカ、モダンクラッシクの一冊です。
私は、何ヶ月前かに、Gregory Peck 主演の白黒映画をDVD で見たのですが、最近、すごくいい本だよ、と、薦められて、原書を読んでみました。
物語は、1930年のアメリカ南部のアラバマ州で、白人の女性が、黒人の男性にレイプされたと訴え、裁判で、黒人男性が有罪になってしまう、冤罪事件が中心なのですが、被告の黒人を担当し、無罪を訴える、白人弁護士の、小学校1年生になる娘が、語り手となり、幼い純粋な目を通して映し出される、普通の生活を営む、ごく一般の人々によって作り出される、不合理な、黒人差別や、人種による不平等、社会階級に根ざした偏見などが、提示されています。

クリスマスプレゼントに、空気銃を贈られた娘に向かい、“私達に何も害を与えることなく、ただ、美しいさえずりをとどけてくれる、Mockingbird を殺すことは、罪なことだ。“と、白人弁護士が語る部分から、こちらの本の題名の由来がうかがえます。

私は、こちらのTo Kill A Mockingbirdを読んだ時に、以前、人類学の教授とおしゃべりをしていた時、culture というのは、その国特有の音楽とかダンスをいうのではなくて、一定の状況において、その国の人が示すsocial norm、一定の社会の慣習、きまりなんだ、というようなお話しをお聞きしたことがあるのですが、そのことを、思い出しました。
私の白人女性のお友達が、黒人のご主人と、親しくしているお友達の家に、届け物を届けたところ、“黒人を家に入れたら、近所の人に、何て言われるかな”と、言われてしまったという話を聞いて、私などは、なんで???、と、本当にびっくりしてしまうくらいなのですが、差別とか、不合理なことなどは、本当に、意味もなく、social normに、従っているということなのかな、と、思ってしまいます。To Kill A Mockingbirdの白人弁護士の、小学校1年生になる女の子が、みんな誰でも、just folks(folks=people)だと思っている、と、いう部分があるのですが、私も、いつまでも、濁りのない目で、一人一人に、接していきたいものです。

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