2014年12月31日水曜日

水の精のファンタシー物語


先日ご紹介した、吉田都さん主演のロイヤルバレエ団公演の”Ondine”の解説を読んで、Ondine の元となった、19世紀に出版されたドイツの妖精の物語”Undine”に興味を持ち、20世紀初頭に出版されたという、William Leonard Courtneyによる英語の翻訳本を探しているところなのですが、まだ、みつからないので、先に、高学年児童向けのMary Pope Osborne著“Haunted Waters”を読んでみました。Mary Pope Osborneは、The Magic Tree Houseのシリーズで、人気の作家ですね。“Haunted Waters”は、原書の現代語訳というわけではなく、Mary Pope Osborneが、”Undine”を元に、独自の創作をした物語ということで、設定などが、元の物語とは違っていて、Undineにまつわる背景には、何かこわい存在があると感じられるような、ミステリーというのでしょうか、スリラーというのでしょうか、の雰囲気も加えられています。主人公の水の精と身分の高い男性が、恋に落ち、困難を迎えるという大方の話の筋は、同じですが、最後の結末は、男性の死ではなく、深い海の底の海の王の宮廷に暮らし、eternity of waterの中で、二人で生きていくというものになっています。



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2014年12月28日日曜日

バレエ史に残るロミオとジュリエット


先日鑑賞した、吉田都さん主演のロイヤルバレエ団によるOndineの解説書に、“Frederick Ashtonが、バレリーナであるMargot Fonteynのために創作した”との記載があって、わざわざ、振付師が、新しいバレエを創作するほどのバレリーナなんて、すごい!と、興味が沸いたものですから、The Royal Ballet with Rudolf Nureyev and Margot Fonteyn in Romeo and JulietのDVDを鑑賞してみました。1966年の公演の録画でしょうか。最近のライブの公演の録画と違い、観客もオーケストラも映らず、3幕のそれぞれの最初に、字幕による、筋の要約が表示され、バレエの演技が始まるというように、DVD鑑賞用に編集されているので、物語を知らずに観ても、筋が追えるようになっています。舞台芸術は、美術部の絵画を思わせる、昔は、舞台ってこんな感じだったんだなと思わせるもので、最近のハイテクっぽい舞台との比較にもなりました。Margot Fonteynは、歴史に名を残すといわれているほどのバレリーナーとのことですが、初めて観て、もう、最初に出てきた時から、きれい!という印象を与えるほどでした。Rudolf Nureyevとのペアーとしても、他の作品も含めて活躍されたとのことですが、こちらのRomeo and Julietが有名なようですね。物語は、シェイクスピアの作品として、知っていましたが、お芝居も映画もバレエも観たことがなかったので、初めての映像で楽しむRomeo and Julietとなりました。



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2014年12月27日土曜日

吉田都主演バレエOndineのDVD


今年の秋、日本へ一時帰国した際、バレリーナ吉田都さんの記事を読み、吉田都さんの活躍を初めて知ったのですが、こちらのDVDで、初めて吉田都さんの踊りを観ることができました。物語の内容は、知らず、いきなりの鑑賞だったのですが、登場人物の詳細を知らずに鑑賞しても、吉田都さんは、妖精かな?と分かるくらい、吉田都さんの踊り、素晴らしかったですし、こんな話なのかな?と推測でき、分かりやすい舞台でした。DVDについている、バレエOndineが創り上げられた解説と舞台の3幕が紹介されている解説書も、とても参考になりました。登場人物で、?と思ってしまった数名がいたので、やっぱり、解説書を読んでから鑑賞した方が、よかったです。Ondineについては、水の精が、人間の男性と恋に落ち、悲しい結末で終わる物語ですが、こういう、妖精のようなお話と、悲劇の恋の物語は、イギリスという感じがしませんか?こちらのバレエの舞台も、神秘的な雰囲気がいっぱいでした。こういう舞台を観ると、イギリスの物語とか舞台の歴史の長さを感じます。



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2014年12月24日水曜日

シェイクスピアの経歴と時代背景


上記の高学年向けの児童書は、シェイクスピアの時代背景と経歴と活躍を知るための参考書となりました。どちらも、シェイクスピアの生い立ちから、年代ごとに、紹介されているので、シェイクスピアの歩みが、分かりやすくなっています。

Shakespeare His Work and His Worldは、読み物の形式で、挿絵をふんだんに盛り込みながら、文章により、Shakespeareの時代背景、歴史上記録に残っているShakespeareの経歴、当時の学校の様子、Shakespeareが創設に参加した劇団と劇場、幾つかのShakespeareの作品についての解説、Shakespeareの遺言、hint, lonely, excellent, gloomyなどShakespeareの作品で使い出され、現在でも用いられている言葉、To be, or not to be; that is the question(Hamletより)など、Shakespeareの作品の名せりふなどが、紹介されています。私は、こちらの本に目を通して、言語に関するシェイクスピアの遺産というものに、興味が沸いて、そういえば、シェイクスピアお芝居で有名な言い回しがあったなとか思ったのですが、現代でも使われているシェイクスピアの作品の中から誕生した言葉を、もう少し、調べてみたいなと思いました。そういう意味では、児童書では、物足りないので、大人向けの専門書を探す予定です。

Dorling Kindersley Eyewitness Booksのシリーズは、どの本をとっても、高品質という感じですが、Shakespeareに関する本もよかったです。私が目を通したのは、2002年版なのですが、最新版が、もうすぐ発売されるようですね。こちらの本は、写真による実例のそれぞれに説明文がつけられているのですが、写真が大きく、詳細までみやすく、例が多彩です。同じく、シェイクスピアの生い立ちから年代順に構成されていて、Shakespeareの生地、当時の学校での勉強用具、宗教、田舎の暮らし(家畜、農作、植物)、レジャー、当時のロンドンの様子、エリザベス女王、劇の創作、戦争、疫病、劇の保護者と反対者、当時の劇場の様子、Shakespeareが参加した劇団と劇場、舞台の装置、音楽楽器、当時の服装と舞台衣装、女装の男優、観客、Shakespeareの作品、当時の科学と迷信、Shakespeareの最後、本の出版などの章となっています。こちらの本で目を引いたのは、お芝居に用いられた凝った仕掛けなどの劇場関係の他、エリザベス女王が、旅行の時に持ち歩いたという小さな3段の仕切りのあるTravel Booksなのですが、当時、すでに、本があったというのに、びっくりしませんか? 



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2014年12月23日火曜日

児童書でシェイクスピア入門


英文学というと、シェイクスピアは、外せないという感じですが、シェイクスピア当時の英語で、お芝居の内容を楽しむのでは、再び、なかなか、どっこい、はなから、落伍ということになってしまうので、シェイクスピアについても、高学年向きの児童書から、入っていくことにしました。児童書向けだと、本当に、なじみやすいですね。

まず、The Random House Book of Shakespeare Storeisですが、日本でいったら、昔あった(今でもありますでしょうか?)少年少女世界文学全集に入っていたら、こんな感じだったのかな?と思うような読み物形式で、挿絵入りになっています。含まれている物語は以下の通りです。
(1) A Midsummer Night’s Dream, (2) Kind Henry The Fifth, (3) Romeo And Juliet, (4) Macbeth, (5) Antony And Cleopatra, (6) Twelfth Night, (7) Hamlet, (8) The Tempest.
それぞれの物語の最初にお芝居の紹介として、登場人物と場所と時代が明記されたページが1枚あり、それぞれ、全12,3ページぐらいなので、楽に読みきれるようになっています。

シェイクスピア唯一のオリジナル創作の物語というThe Tempestについては、絵本形式になっている、William Shakespeare’s The Tempestが、よかったです。絵本といっても、小さな子供が読むものとは違い、英単語も文章も、大人でも楽しめる絵本という感じですが、見開き2ページのうちの1ページが、原画を観て見たいなと思うほどの挿絵で、とても惹かれる一冊でした。

Bravo Mr. William Shakespeare!には、以下の7話が収められています。
(1) As You Like It, (2) Antony and Cleopatra, (3) Richard III, (4) Twelfth Night, (5) Kind Lear, (6) The Merchant of Venice、(7) Much Ado About Nothing
マンガ形式になっていて、マンガで読むシェイクスピアという感じでしょうか。コマの登場人物のせりふは、シェイクスピアのオリジナルのせりふが書かれていて、シェイクスピア当時の舞台の雰囲気も、ちょっと味わえるようになっていて、それぞれのコマに添えられている、現代語訳の短い文章によって、物語全体を読み進んでいけるようになっています。

何冊か、現代語訳の書き直しを読むと、物語の始まりから、違っていたりで、書き直しの作品も、それぞれ、ちょっとずつ違っているんだなということも、意外な発見となりました。



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2014年12月20日土曜日

バレエジゼルの児童書とDVD


もうすぐ、クリスマスですね。皆さんは、何か、楽しいクリスマスの予定はあおりですか? 私は、高校生の時から、毎年12月には、くるみ割り人形のバレエの舞台を観ていたせいか、12月になると、クラッシックバレエが観たくなります。今年は、生のくるみ割り人形の舞台を観に行くことはないかなというところなのですが、家で、バレエのDVDをたくさんみたいなと思っていて、まず、Dutch National Ballet のGiselleを観てみました。昔、森下洋子さんが、ジゼルで有名でしたよね?日本にいた時、観損ねてしまったと思って、ずっと気になっていたのですが、“ジゼル”が、どんな物語なのか、知らなかったので、まず、高学年向けの児童書、:The Magic of the Ballet Giselle”で、物語の把握を。いきなりバレエを観ても、物語がよくつかめなかったりすることがあるので、ミュージカルとかもですが、観劇の前に、物語を読んでおくようにしています。The Magic of the Ballet Giselleは、Giselleの現代語訳の物語プラス挿絵の他、クラシックバレエとGiselleの初公演についての短い解説文が添えられていて、バレエについてのさわりの知識も得られるようになっています。全25ページ、読みやすい内容だったので、DVD鑑賞前の前知識を得るには、とても役に立ちました。 Dutch National BalletのGiselleもよかったです。オリジナルの振り付けに新しい振り付けを加えたとのことですが、クラシックバレエの色彩で、特に第二幕は、幻想的で美しかったです。

The Magic of the Balletには、他に、The Nutcracker, Swan Lake, Sleeping Beautyがあります。



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2014年12月14日日曜日

絵本で古典英文学入門


英文学史を勉強し直すことも、来年の読書の一つに挙げているのですが、古典の詩は、難しいです。昔の英語というだけではなく、韻というか、音の美しさを楽しむとか、一節の区切り方とか、日本の詩でいったら、倒置法とか、そんな感じの表現技法の決まりも未知の世界だし、英語を母国語としない私には、どこがそんなにいいものやら???という感じで。大人向けの専門書のようなものでは、なかなか、入っていけなかったのですが、Juvenile Nonfiction高学年児童むけのPoetry for Young Peopleのシリーズをみつけ、一挙に、世界が拓けたように感じました。絵本の形式で、英文学専門の大学教授によって編集され、詩人の略歴が紹介され、幾つかの詩集から抜粋された詩の一つ一つに、短い紹介文と詩に用いられるような特殊な単語などの現代同意語が添えられていて、簡単な古典の詩の入門書のような作りになっています。児童書からとっつきにくい古典へも馴染みやすくなりそうです。



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