2015年3月24日火曜日

児童書フランケンシュタイン


Classic Starts Frankenstein Retold from the Mary Shelley original by Deanna McFadden
Illustrated by James Akib
Sterling Children’s Books ISBN: 1-4027-2666-X

Sterling Children’s Books Classic Startsのシリーズから、Frankensteinフランケンシュタイン読了。高学年児童向けに現代語で読みやすく書き直された版です。イギリス人作家Mary Shelleyによる原書は、1818年出版。Frankensteinフランケンシュタインというと、私の場合、昔、マンガ怪物くんに登場していたキャラクター、フランケンとして、こんな怪物なのかなと、親しみを感じていたので、原書に登場してくるFrankensteinフランケンシュタインが、全く違った生き物であることを知り、びっくりでした。まず、Frankensteinフランケンシュタインというのは、物語の主人公である、自然と命の神秘に興味を抱いた、スイス出身の科学者の名前、Victor Frankensteinからきていて、アニメなどで、フランケンシュタインとして登場する、大きな体の怪物(でしょうか?)には、原書では、名前がつけられてなく、Monsterなどと、呼ばれています。物語は、ドイツの大学に留学し、命を作り出す研究に成功した、Victor Frankensteinが、この世に誕生したにも関わらず、彼の容姿により、人々から恐れられ、森の中で、孤独に暮らすmonsterから、一緒に暮らせる女性を創り出して欲しい、もし、創り出してくれないようだったら、Victor Frankensteinの周りの人々に危害を加え、Victor Frankenstein本人にも、孤独であるということが、どういうことであるかということを、思い知らせるという条件をだされ、女性を造り出す実験に取り組んだのですが、同じようなmonsterをこの世に送り出すことに躊躇し、実験を打ち切り、それに怒ったmonsterと、monsterをこの世に送り出したのは間違いであり、自分の責任で、彼をこの世から消さなければならないと決心した科学者との、追い、追われの奮闘が始まり、最後、二人とも、悲しい結果を迎えることとなります。
眠りの森の美女やシンデレラのように、デズニーのアニメ映画で親しんだ昔話なども、原書とは違った筋であったり、登場人物であったりということがありますが、今回、読んだFrankensteinフランケンシュタインも、原書から、ずいぶんと、離れて、新しいフランケンシュタインが造り出され、新しく創造された物語に、登場しているなという感じでした。
元々の物語を読んでよかったです。
そして、monsterが、科学者に、造り出した本人自身が恐れるようだったら、一体、誰が自分のことを受け入れてくれるんだ?もし、全人類が、自分のことを憎むことになるのなら、なぜ、自分のことを造り出したんだ?と問う言葉が、私にとって、一番、考える言葉となりました。

おまけで発見したのですが、ドイツには、著者Mary Shelleyが、Frankensteinの物語を書くアイデアを受けたのではないかなと思われる、Frankenstein Castle(ドイツ語名Burg Frankenstein)が、実在しているのですね。


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2015年3月20日金曜日

冒険物語Journey to the Center of the Earth


Classic Starts Journey to the Center of the Earth Retold from the Jules Verne original by Katheleen Olmstead
Illustrated by Eric Freeberg
Sterling Children’s Books ISBN: 978-1-4027-7313-6

Sterling Children’s BooksのClassic Startsで、Journey to the Center of the Earth(日本語題名:地底旅行)読了。以前、ご紹介した、Around the World in Eighty Daysと同じ著者Jules Verneの原書を、現代の高学年の児童に分かりやすく書き直した版です。Journey to the Center of the Earthは、1864年に出版された、science fictionということですが、Jules Verneが、The Father of Science Fictionと呼ばれていることを、初めて知りました。Journey to the Center of the Earthは、1863年にドイツ人のミネラル専門の科学者が、購入した古い書籍の中にはさまれていた、暗号で記された、地球の中核への行きかたのメモを元に、甥の男性と、デンマーク人の案内人を伴い、Icelandの火山から、地球の中核へと向かう冒険物語です。持ち合わせの食料と水がもつ、日数の制限を受けながらの探検中、地下のトンネルで迷ってしまったり、けがをしたりの危険を乗り越え、地下に広がる広大な水辺に到着後、安全を取り引き返すという欲望に反し、いかだでの探求を続け、絶滅したはずの、太古の巨大な生き物に遭遇したり、原始人を見かけたり、自然の脅威にさらされるなどのびっくりありで、現在地点がどこであるのか、どこに向かっているのかも分からずに、ひたすら、先へと進み、予期せず、イタリアの火山付近から、火山の噴火により、地下から地上へと押し戻され、生還を果たします。現代では、科学の研究が進んでいるので、どうなのかな?こちらの本で描かれている地下の様子などは、時代遅れになってしまっているのかな?ということも思いましたが、冒険の物語そのものに、時代遅れは、感じられませんでした。勇気と絶対的な意思によって敢行された大冒険の興奮は、現在でも、生き生きとしています。

それから、Journey to the Center of the Earthを読んで、本の中にでてくるIcelandの町が実在していることも知りました。偶然ですが、うちのお隣の方が、今年の夏、Icelandへ旅行に出かけるということなので、どんな町や自然が広がっているのか、体験談を聞けそうなのも、楽しみです。


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2015年3月19日木曜日

児童書でシャーロックホームズの冒険


Classic Starts The Adventures of Sherlock Holmes Retold from the Sir Arthur Conan Doyle original by Chris Sasaki
Illustrated by Lucy Corvino
Sterling Children’s Books ISBN: 1-4027-1217-0

小学校時代、一番夢中になって読んだ本といえば、江戸川乱歩の少年探偵シリーズで、児童書といえば、まず、探偵物と思ってしまうくらいなのですが、シャーロックホームズは、今まで、読んだことがなく、ずっと気になっている本でした。Sterling Children’s BooksのClassic StartsのシリーズのThe Adventures of Sherlock Holmesは、高学年児童向けに、書き直されていて、とても、読みやすかったです。アメリカに来てから、一時、夢中になったNancy Drewの探偵物シリーズを読んで以来、ものすごく、久しぶりに、児童向けの探偵物を、楽しむことができました。The Adventures of Sherlock Holmesに収録されている短編は、(1) A Scandal in Bohemia, (2) The Redheaded League, (3) The Adventure of the Blue Carbuncle, (4) The Adventure of the Speckled Band, (5) The Greek Interpreter, (6) The Adventure of the Six Napoleonsです。”You see, but, you do not observe.”と、相棒である開業医のワトソン氏が、見落としてしまう、事件の鍵に着眼し、飛びぬけた観察眼によって、事件を解決に導くシャーロックホームズですが、高貴な身分の依頼人にまつわる事件であったり、盗まれ隠された秘宝を探し出す事件であったりと、昔風な探偵物語なのも、楽しく、短編だったので、テレビで、探偵物を観ているような早さで、事件の鍵と解決を追うことができました。

本とは別に、BBC製作のシャーロックホームズのDVDを観賞したのですが、こちらのDVDに登場するシャーロックホームズは、薬物依存症で、ものすごく不健康そうな人物な上、事件も、陰惨で、子供が楽しむ探偵物というわけでないような感じでした。もう一本観賞した新しいものは、私には、黒マントに馬車の時代の雰囲気から、離れてしまっているなという感じで、もう少し、本を通して、シャーロックホームズの冒険を追っていきたいなと思いました。 江戸川乱歩の明智小五郎探偵のように、シャーロックホームズも、変装の名人だったりと、まだまだ、ワクワクする物語に出会えるかなと期待しています。


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2015年3月15日日曜日

若草物語の続編Little Men


Classic Starts Little Men Retold from the Louisa May Alcott original by Deanna McFadden
Illustrated by Dan Andreasen
Sterling Children’s Books ISBN: 978-1-4027-5423-4

古典児童書Little Women若草物語の著者Louisa May Alcottの伝記に目を通し、Little Womenの続編としてLittle Menという、児童書があることを知り、Sterling Children’s BooksのClassic Startsから、Little Menを読んでみました。Little Women若草物語は、著者Louisa May Alcottの家族が元になっている物語ということですが、続編Little Menでは、著者Louisa May Alcottその人という、Little Women若草物語の次女のJoが、成人した女性として、引き継き、主人公となっています。実際には、著者Louisa May Alcottは、生涯独身だったところ、Little Menでは、結婚し、子供がいる母となっているなど、実話というわけではないのですが、成人したJoの中に、著者Louisa May Alcottの精神が引き続き、受け継がれているというところなのでしょうか。 舞台は、成人したJoと旦那さんが運営する、孤児や、教育を受けるために家庭を離れて寄宿する子供達のグループホームで、新しい孤児の少年が、やって来て、他の子供達に歓迎されることから始まり、彼の友達であったホームレスの少年を連れてきて、その少年がグループホームの決まりに順応することに抵抗を示し、逃亡したり、鶏の卵を売ってお小遣いをためていた男のお金がなくなったり、ベリー収穫のために出かけた先で、迷子になってしまった子供がいたりなどの事件や、女の子の寄宿生のために、子供サイズの台所が設けられ、彼女達により、男子の寄宿生を招待するダンスパーテイーが催されるなどの楽しいイベントあり、そして、皆で祝う感謝祭など、寄宿学校における子供達の生き生きとした、幾つかの物語が集められています。
著者Louisa May Alcottも、子供の頃、自給自足で助け合いながら生活する共同体で生活した経験がありましたが、Little Menの子供達も、勉強以外に、動物の世話や、野菜を育てるなどの、仕事を分担しながら、秋の収穫に向けて、皆で協力する生活で、10月の霜が下りだした後には、暖炉の傍に集まり、ゲームや読書やおしゃべりや、一番の楽しみであるJoによる、お話の時間を楽しみながら、寒い季節を楽しく過ごしています。こういう冬篭りもいいですね。 両親を失ってしまい、孤児になってしまう子供達が多かった厳しい時代背景も伺えますが、両親を離れた後、Joと旦那さんにより受け入れられた、第二の温かい家庭で、新たな家族をみつける子供達、みんなたくましいです。

上記の本に加え、DVDのLittle MenのSet1とSet2観賞。アマゾンジャパンでは、取り扱われていないようですね。
成人したJoが、寄宿舎を運営するという設定は同じなのですが、旦那さん死亡後、雇った男性と寄宿舎を切り盛りしているという設定で、寄宿舎でひろがってしまったはしかや、Classic Starts Little Menとは違う筋の感謝祭、寄宿舎の敷地内に隠れ住んでいた黒人の家族との交わりを通してJoも含め学ぶ偏見ということ、Joの馬のけがを通して子供達が学ぶ他人を思いやる気持ちなど、Classic Starts Little Menには、含まれていなかった物語となっていました。 連続テレビドラマのDVD版でしたが、私は、元々、赤毛のアンの映画が大好きで、こちらのDVDも、すごくいいなと思いました。赤毛のアンや、Little House on the Prairieなどが好きな方には、お勧めです。

DVDを観賞して、原書のLittle Menには、Classic Starts Little Menでは省略されてしまったもっとたくさんの物語があるのかな?ということで、原書のLittle Menも、読んでみたいなと思っています。


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2015年3月10日火曜日

児童書ピノキオ&映画DVD Geppetto


Classic Starts Pinocchio Retold from the Carlo Collodi original by Tania Zamorsky
Sterling Children’s Books ISBN: 978-1-4027-4581-2

DVD Disney Presents Geppetto ISBN: 0-7888-9457-9

ピノキオというと、まず、デズニーのアニメ映画ピノキオが、浮かんでくるせいか、書籍で読むピノキオは、絵本なのかな?と思っていたのですが、現代の高学年児童が読みやすいように書き直されたClassic Startsで読むピノキオは、挿絵は、ちょっとという感じの、全143ページの読み物でした。Carlo Collodi著の原書の題名は、The Adventure of Pinocchioということですが、木製のあやつり人形から生まれたピノキオが、ピノキオを製作し、ピノキオのお父さんとなったGeppettoや、ピノキオが、人間の子供になれるように助ける青い妖精Blue Fairyの、教えに従わず、あれこれと、わき道にそれてしまいながら、お父さんGeppettoの救出に向かう旅の後、大切なことを学び、本物の人間の子供になれる物語で、ピノキオの成長に主眼があてられています。

そして、DVD Disney Presents Geppettoですが、こちらの映画は、一人住まいで、自分の子供を持たず、子供が欲しい、おもちゃ職人のGeppettoが、望みが叶い、ピノキオというという子供を授かった後、自分の思い通りにいかない、やんちゃなピノキオに手を焼き、ピノキオの言うことに耳をかさず、自分の思い込みだけで、ピノキオに失望したりするなか、ピノキオを他人の手に失い、ピノキオを取り返しに行く旅に出掛けることで、なにものにもかえがたい程、ピノキオを愛しているということに目覚め、本物の父親になるという、Geppettoの父親としての成長に主眼があてられています。

ピノキオの成長、お父さんの成熟と違いはありますが、どちらも、一時期、離ればなれになってしまった、ピノキオとお父さんが、再会を果たし、強い絆で結ばれるハッピーエンデイングです。


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2015年3月6日金曜日

児童書Around the World in 80 Days


Classic Starts Around the World in 80 Days Retold from the Jules Verne original by Deanna McFadden
Illustrated by Jamel Akib
Sterling Children’s Books ISBN: 978-1-4027-3689-6

フランス人作家Jules Verneが、1873年に出版した、古典冒険物語Around the World in 80 Days(フランス語題名Le Tour de Monde en Quatre0vingts Jours)を、高学年児童向けに現代語で分かりやすく書き直したClassic Startsで、読んでみました。日本語での題名は、80日間世界一周というようですね。フランス人作家により書かれた作品ですが、イギリスが舞台となっていて、イギリス人紳士と彼のフランス人の執事、彼らを追うイギリス人の刑事が、主人公となっています。
物語は、1867年に、イギリスのロンドン在住の紳士が、インドの鉄道が完成したことで、80日間で、世界一周が可能になったという新聞記事のルートを元に、友達と、自分が、財産をかけて、80日間の世界一周旅行を成功させるという賭けを結び、執事を伴い、それぞれ、シャツ2枚と靴下3足という最低限必要なものだけをかばんにつめて、大急ぎで、Around the World in 80 Daysに出発し、思いがけない危機と困難を次々と乗り越えながら進んでいく、ワクワク、ドキドキの、冒険旅行です。当時は、船と鉄道を利用して、世界を旅する時代だったのですね。イギリスからの世界一周の旅は、ロンドンから、ドーバー海峡を渡り、フランスへ。そして、鉄道で、イタリアの南部に出て、船で、エジプトへ渡り、そこから、紅海、インド洋を渡り、インドへ。その後は、鉄道と船を使い、ホンコン、日本の横浜、アメリカのサンフランシスコへと進み、アメリカ上陸後は、鉄道を使い、アメリカ横断、ニューヨークから、船で、イギリスへの帰路に就き、世界一周踏破、というルートです。
物語は、紳士と執事の世界一周旅行への挑戦と、刑事に追われていることは知らない紳士ですが、イギリスのロンドンで起きた、銀行強盗事件の犯人は、紳士との嫌疑を元に、紳士と執事を追う刑事の追跡が、絡み合いながら、進んでいきます。
イギリス出発後、インドに到着すると、実際には、まだ、鉄道が、全線貫通していないという問題に直面。その、解決策として、象に乗って、次の目的地に向かったり、その途中、賊に誘拐されている模様の女性を救出。また、アメリカ大陸横断中には、鉄道強盗に見舞われ、執事が、元アクロバットのプロの技能を発揮して活躍。鉄道を乗り損ねてしまった解決策として、雪が積もる大草原を疾走する、小さな船のような乗り物に乗って、鉄道に、無事に追いつくことができた、など、危機や難題に直面した時に、えっ、そんな方法があるんだ、というような、意外でスケールの大きな方法で解決されていくのもおもしろく、紳士と執事は、80日という時間の制限に、そして、刑事は、イギリスの権限が及ぶ範囲にいるうちに、紳士を逮捕しなければという制限に挑戦しながら、どちらも、一刻も無駄にはできないと、緊迫感があり、一昔前の冒険旅行の物語も、とても生き生きとして感じました。
また、道中、紳士と執事とインドで救出した女性との間で築かれた信頼関係も、魅力の一つでしょうか。
イギリス帰還後、無実にもかかわらず、刑事の誤の逮捕と釈放により、遅れをとり、80日間による世界一周を果たせず、賭けに負け、財産を失ってしまったと落ち込んだ紳士ですが、親友も家族もいない身の上で、残った財産はかばん一つだけだけれと、大丈夫だと、インドから救出した女性に打ち明けた時、彼女から、”if you’ll have me as your wife, I’ll be your family. We can face the future together.”と、思いがけない申し出を受け、結婚へ。その後、時差による勘違いで、まだ、80日間による世界一周に、間に合うと気付き、駆け込みセーフで、ハッピーエンドとなりますが、様々な危険や困難を乗り越えた大冒険を経て得られたものは?という問いに、紳士は、すばらしい女性と答えています。

注ですが、アマゾンジャパンのこちらの本の商品説明・内容紹介には、誤って、他の書籍、The Prince and the Pauperと思われる内容が記載されています。


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2015年2月27日金曜日

若草物語の著者Louisa May Alcottの伝記

アメリカ古典児童文学のLittle Women(若草物語)は、アメリカに来てから、クリスマス時のお勧めの本として読んで、500ページを超える大作でしたが、読み出したら止まらないという感じで、一気に近く、読んでしまった本でした。日本語の題名、若草物語、というのは、Little Womenの直訳からは、ずいぶん、離れていて、最初は、結びつかなったのですが、若草なんて、すごくいいな!と思う言葉をあてられた訳者の方が、いらっしゃったのですね。
ずいぶん前にLittle Womenを読んだだけだったのですが、最近、目を通した、高学年児童書The Children’s Book of Home and Familyの一編に、Louisa May Alcott’s Dreamという短い物語があり、Little Womenは、Louisa May Alcott(1832年ー1888年)が、両親と姉妹との生活を元に書いた物語ということと、一番惹かれた、四姉妹のうち、意思が強く、男の子っぽく、短気で、難しいことに直面してしまう、次女のJoが、著者Louisa May Alcott本人像ということを知り、Louisa May Alcottについて、もっと知りたいなと思いました。

そこで、Louisa May Alcottの伝記的DVD Louisa May Alcott: The Women behind Little Womenの観賞です。
革新的な教育者であり、哲学者であった父の指導の下、当時著名な知識人達と接しながら、自宅において、教育を受け、生活の糧を共に生産し、分かち合いながら生活する共同体に住み、十分な農作物が収穫できないなどの困窮生活のため、共同体からの移転後も、引き続き、経済的に苦しい生活が続き、Louisa May Alcottも、若くして、生活費をかせぐために、裁縫の仕事や、お手伝いの仕事につくなど、長年にわたり苦労した末、Little Womenの出版と成功により、一躍、児童文学の人気作家として、活躍するようになった経歴が、Louisa May Alcott縁の地での再現ドラマとして、描かれていました。Civil Warの看護婦として働いた時に感染した病気の治療のため、当時用いられていた毒薬とアヘンを服用したことで、体をこわし、ずいぶんと体のことで、苦しい思いをする晩年であったことや、引き続き、家族を支える存在であったなど、人気作家としてだけではなく、Louisa May Alcottの影の部分も語られていて、Louisa May Alcottの全体像を、つかむことができました。
そして、Louisa May Alcottの一生をさっと知ることができたことに加え、彼女の生活と深い関連があった、奴隷制の問題、女性の権利の拡張、QuakerやShakersなどの、宗教的な価値観など、1800年代のアメリカの歴史を、知ることができたことも、プラスとなりました。
Louisa May Alcottが受けた大切な価値観は、transcendentalistのお父さんからは、honesty, sincerity, unselfishness、そして、Quakerからは、simplicityということです。

私が観賞したDVDは、 Louisa May Alcott: The Women behind Little Women(ISBN6-16074-73796-6)なのですが、アマゾンジャパンでは、取り扱われていないようですね。
書籍のLouisa May Alcott:The Women behind Little Womenが、同じような内容のように見受けられます。



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2015年2月8日日曜日

児童向けArabian Nights


Classic Starts Arabian Nights Retold from the classic tales by Martin Woodside
Illustrated by Lucy Corvino
Sterling Children’s Books ISBN: 978-1-4027-4573-7

Sterling Children’s Booksの高学年児童向きに書き直されたClassic Startsのシリーズから、Arabian Nights読了。アラジンと魔法のランプなど、子供の頃、楽しんでいた物語から受けるイメージとは違って、お后に裏切られ、去られてしまった王の兄弟が、そのことに怒り、彼の王国中の女性がいなくなるまで、一日だけ、女性を娶り、殺害し続けると、彼の側近に、妻となる女性を見つけるように命じ、その話を聞いた側近のむすめが、同胞の女性を助けることになるか、自分も同じように死ぬことになるかのどちらかだからと、自分が、王と結婚すると申し出、姉妹に、王の元に嫁いだ暁には、王の元にいる自分の元に訪ねてくるように使いをよこすから、その時には、"お姉さん、もし、眠くないようだったら、何か、おもしろい物語を聞かせて下さい“と、言うようにと申しつけ、王の元へと嫁いでいき、毎晩、毎晩、次の話が楽しみであるように、王と妹に物語を聞か続けたという、ちょっと、おどろおどろしい、物語の始まりでした。こちらのArabian Nightsには、(1) The Tale of the Merchant and His Wife, (2) The Story of the Fisherman and the Demon, (3) The Porter’s Tale, (4) The First Dervish’s Tale, (5) The Second Dervish’s Tale, (6) The Third Dervish’s Tale, (7) The Tale of Sinbad the Sailor and Sinbad the Porter, (8) The Tale of Aladdin, (9) The Tale of Ali Baba and the Forty Thievesが収録され、Epilogueとして、王の元へと嫁いだ女性を、王が愛するようになり、お后とし、子供ももうけ、幸せに暮らしたというハッピーエンドが、添えられています。シンドバッドやアラジン、アリババの物語は、日本でも、親しまれているお話かと思いますが、他の物語も、おもしろかったです。一体、何夜までのお話が、あるのかな?と思い、ちょっと調べてみたのですが、元々は、One Thousand and One Nightsという題名の物語集なのですね。歴史も古く、色々な国が関係していて、一人だけではなく、複数で、創作された物語の集大成で、幾つか、違った編集があるということも分かりました。
今回読了した、Sterling Children’s BooksのArabian Nightsは、読みやすかったです。本の進み方は、第一夜の話、第二夜の話、第三夜の話と、一つの物語を、一気に一晩で語ってしまうのではなく、今晩、夜が明けるまでは、ここまで話しができたと、じゃ、その先は、どうなっているんだろう?と、先が気になるところで、区切られていて、一つの物語が終わった晩には、明日、もし、命があって、物語を語ることができるならば、今晩の物語より、もっとおもしろい話をお聞かせすることができるのですが、と、また、次の物語を聞きたいと思わせるように、続いていきます。こういう、次のページが、早く読みたいと思う本を、page-turnersの本っていうんだろうなとか思ったのですが、1001夜まで、どんなおもしろい物語が続いたのか、気になるところです。


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2015年2月6日金曜日

古代ギリシャの名作The OdysseyとThe Iliad


Classic Starts The Odyssey Retold from the Homer Original by Tania Zamorsky
Illustrated by Eric Freeberg
Sterling Children’s Books. ISBN: 978-1-4027-7334-1


Classic Starts The Iliad Retold from the Homer Original by Kathleen Olmstead
Illustrated by Eric Freeberg
Sterling Children’s Books. ISBN:978-1-4549-0612-4

Sterling Children’s Booksの高学年児童向きに書き直されたClassic Startsのシリーズから、The Odyssey読了。古代ギリシャの詩人Homerホメロースの叙事詩の原作から、物語に書きなおされていて、とても読みやすかったです。昔、ホメロースの叙事詩の日本語訳の本に挑戦して、日本語が、昔の言葉っぽかったような、高尚すぎてしまったようなで、日本語でも分かりにくく、オリンポスの神々でも、こんがらがってしまったりで、諦めてしまったことがありました。Classic Startsのシリーズで、あった!と、一番ぐらいに嬉しかったのが、The Odysseyで、古代ギリシャの物語を、初めて、楽しみながら、読むことができました。
The Odysseyは、Ithacaの王であり、Trojan Warで勝利をおさめた英雄、Odysseusが、長年帰ることができなかった祖国への帰国の途中に出会う、オリンポスの神々からもたらされる困難や、海路を渡る冒険と、Odysseusの帰還を待つ妻と息子との再会、Odysseusの不在中に、妻と息子を苦しめた者達への報復を描く物語です。神々が、オリンポスの山から、地上に降りて来て、人間と交わりのあった時代のお話ということで、Odysseusに恋をしてしまった女神Calypsoや、息子をけがさせたOdysseusに怒る海の神Poseidonなど、オリンポスの神々も登場し、オリンポスの神々についても、分かるようになる、よい機会となりました。

そして、次に、The Odysseyの前編として、The Iliadがあることを知り、同じく、Classic Startsのシリーズから、The Iliad読了。こちらは、オリンポスの神々を交えての、Trojan Warについての、戦記でした。The Iliadにも、Odysseusの活躍が、ちらりとでてきますが、The Iliadの主役は、別の王達であり、Odysseusの物語というわけではなかったです。The Iliadは、戦う2つの王国のそれぞれが、戦いで、有利になったり、不利になったりの繰り返しで、次々起こる、戦闘のアクションが、中心に語られているのですが、こちらのClassic StartsのThe Iliadには、最後は、どうなったかというところまでは、書かれずに、終わりになってしまっています。原作では、戦いの最後まで、書かれているのかな?と思いました。
The Odysseyの一番最初の序の章で、Trojan Warの終戦と、Odysseusが、帰還が遅れてしまった状況などが、簡略にまとめられています。


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2015年2月5日木曜日

DVD C.S.Lewisの伝記2本


DVD The Life & Faith of C.S.Lewis:The Magic Never Ends. ISBN: B001GLLLFU

DVD C.S. Lewis’s Beyond Narnia. ISBN 0-7662-2749-9
True life story, filmed in Oxford, England where he lived, worked, and imagined the Lion, the Witch and the Wardrobe, and the other tales that make up The Chronicles of Narnia.

英文学の古典というほど、昔の作品ではありませんが、英文学の大御所で、今まで、外してしまっていて、気になっている作家の一人が、C.S. Lewisです。子供の頃夢中になったのは、C.S. LewisのThe Chronicles of Narnia、それとも、J.R.R. TolkienのLord of the Rings?と、アメリカ人の方がよく聞きあっているくらい、C.S. LewisとJ.R.R. Tolkienの名前は、児童文学を代表する2大作家という感じのようですね。私の場合は、C.S.LewisのThe Lion, the Witch and the Wardrobe、他何冊かを読んで、どうしてそんなにいいのか、分からないまま、終わってしまったのですが、去年あたりに、C.S.Lewisの伝記的なお芝居を観にいったお友達から、C.S.Lewisは、クリスチャン作家で、The Lion, the Witch and the WardrobeのLionは、イエスキリストを表しているんだとよ、と、聞き、そういう知識なしで、いきなり読んだから、よくわからなかったんだと気がつきました。少し、C.S.Lewisについて知った方が、本も分かりやすくなるかなということで、C.S.Lewisの伝記的DVDである、The Life & Faith of C.S.Lewis:The Magic Never EndsとC.S. Lewis’s Beyond Narniaを鑑賞しました。先のDVDは、C.S.Lewis専門の研究家や親族とのインタビューによるもの、後者は、役者によるドラマによるものと、形式は違いましたが、どちらも、C.S.Lewisの生い立ちから始まり、幼少時に母親を亡くしたこと、第一次世界大戦への出兵、オックスフォード大学とケンブリッジ大学における教授職とLord of the Ringsの著者、J.R.R. Tolkienとの交流、無神論者からクリスチャンへ、そして、晩年の結婚と妻の死と、C.S.Lewisの一生と、The Chronicles of Narniaができるまでを辿っています。C.S.Lewis縁の土地や建物などの映像も美しくて、こういう、深い緑の自然に恵まれた場所だから、神秘的な登場人物が現れたりという、想像力豊かな物語が生まれるのかなと、思いました。The Chronicles of Narniaのシリーズも、もう一度、再挑戦したいと思います。


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2015年2月4日水曜日

読みやすい児童名作全集

Sterling Children’s Books社出版のClassic Startsは、高学年児童向けに、今の子供にも親しみやすい言葉で、原作を簡略化した、児童書の名作シリーズで、子供の頃、自宅にあった、岩波少年少女文学全集を思わせるシリーズです。難しい言葉や込み入ったあらすじ、膨大なページ数などのために、子供達が、古典の児童書から遠ざかってしまうことがないように、平易な文章で、子供が読みきるこができる長さに、書き直されています。私も、こちらのシリーズで、子供の頃、読んだり、読み損ねてしまった児童書を、読み出したところですが、高学年向きの児童書の中でも、文章も簡単に感じ、短い時間で読みきれる一冊になっています。
後ろの方に、著名な幼児教育の専門家である、Dr. Arthur Pober, EdDによる、4ページほどのA Note to Parents and Educatorsという添え書きがつけられていて、子供達が、古典児童書に親しむことの大切さが説かれているのですが、こちらのシリーズの一冊、一冊には、What Do You Think? Questions for Discussionという、物語にそった10問ぐらいの設問があり、読解力中心の問題ではなく、物語の登場人物が語る、社会の問題や価値や基準などを、子供達が考えることで、社会性や内面的な発展を育む教材となっています。

アメリカでは、gifted educationという、特に優秀な子供を対象とした、特別なプログラムがあって、Dr. Arthur Pober, EdDも、gifted educationに携わっていた専門家ということです。
私も、ずいぶん前になりますが、公立の小学校の5年生と6年生のためのgifted and talented programの講師の一人として、短いコースを受け持ったことがあるのですが、リーダーシップに関する教材は、日本の封建制の歴史を元にしたもので、日本の歴史の勉強ではなく、身分制などを知ることで、社会の構成を知り、たとえば、農民が、武士に、切りつけられてしまったりという、そんなのおかしいというような筋の短い物語を読んで、社会のあり方を皆で討論する、というような、歴史の活用でした。こういう歴史の勉強の仕方もおもしろいなと思ったのですが、こちらのDr. Arthur Pober, EdDの文章を読んで、古典児童文学を読むということは、物語を楽しむということだけではなく、昔の社会の様子はどうだったのかということを知るきっかけにもなり、その当時の社会の規定や価値などを現代と比べてみたり、過去、現在への変化を元に、将来は、どうしたらよいか?ということを考える教材としても、活用できるという、お勧めではないかなと思いました。


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2015年2月3日火曜日

DVDイギリスのKing Arthurの伝説


DVD The Legend of King Arthur
Kultur. ISBN: 0-7697-8325-2

シェイクスピアに再挑戦ということで、シェイクスピア関連の本に何冊か目を通し、読みやい児童書だったので、今回は、順調なスタートとなりました。英文学の古典や歴史などにも、どんどん、興味が広がってゆき、シェイクスピア以外の、再挑戦したい本や作家のリストも、限りなく長いのですが、そのうちの一つであったKing Arthurについて、 こちらのDVD The Legend of King Arthurを鑑賞し、えっ、そうだったんだ!?とびっくりでした。King Arthurは、はっきりとした記録が残っているKingではなく、日本でいえば、邪馬台国の卑弥呼のような、謎に包まれた英雄なのですね。5世紀の戦争で功績を残した指導者から始まり、中世の王であったなど、時代も場所も違う、何人かのKing Arthurに関する歴史や伝説があり、違うはずのKing Arthurでありながら、どこかで関連があるということです。こちらのDVD The Legend of King Arthurには、短い再現フィルム、イギリスのKing Arthur縁の地の紹介、King Arthurが描かれている古典絵画の紹介、King Arthurを研究している専門家の方々のインタビューが収録されていて、King Arthurの全貌を、50分という鑑賞時間で、把握することができました。今後、King Arthurの名が題名となっている書籍にも、目を通していきたいなと思っているのですが、こちらのDVD で、King Arthurが登場する場所や時間が異なることがあるということを前もって知ることができて、困惑が防げました。 King Arthurに関するミステリーも、探求し出したら、取り付かれちゃうくらい、おもしろそうです。


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2015年2月1日日曜日

ドリトル先生シリーズの第一巻


The Story of Doctor Dolittle Told by Hugh Lofting&Illustrated by Michael Hague
Books of Wonder William Morrow And Company, New York. ISBN: 0-688-14001-7

Hugh Loftingによる、ドリトル先生シリーズの第一巻、The Story of Doctor Dolittle を読了。高学年向き児童書です。日本では、ドリトル先生アフリカゆきという題名なのでしょうか? 小さい頃、兄が、ドリトル先生の本を持っていたので、うちにもあったのですが、兄が読んでいたせいか、男の子の読む本なんだろうなと、読まずに過ごしてしまいました。最近、挿絵画家のMichael Hagueがイラストを担当している書籍を調べていて、The Story of Doctor Dolittleにたどり着き、今回の読書となりました。1920年出版の原作には、現代では、人種差別として不適当と見られる箇所があり、アメリカでは、1970年代までに、原作が廃版となったということで、今回読んだ1997年の版は、書き直しが加えられ、再発行されたものでしたが、原作を崩さぬよう、必要最小限の文章の書き直しに留め、原作の、アフリカの肌の色の黒い王子が、ドリトル先生に、肌を白くして欲しいと頼む箇所を、白人ではなく、ライオンにしてもらうよう頼んだという文章へと書き直され、新しい世代へ、ドリトル先生を再紹介となったとのことです。
物語は、すべての動物の言葉を理解することができる、ドリトル先生の元に、アフリカの猿達の間で、病気が蔓延し、瀕死の状況だというSOSが、つばめによってもたらされ、ドリトル先生の家族ともいえる動物数匹と共に、アフリカへと救援に出かけ、現地の王に捉えられるというトラブルを、動物達の機知によって脱出、そして、病気の猿を助けた後、帰路についた海路で、海賊に襲われ、再び、脱出、そして、無事に、自宅に戻ることができたという、冒険と動物の活躍が楽しいお話です。
こちらの、書き直し版の、Michael Hagueによる、カラーと白黒による挿絵50ページ分も、魅力的で、物語を楽しくしてくれますが、原作の挿絵は、著者Hugh Loftingによるものだったとのことなので、原作のドリトル先生や動物達が、どのように描かれていたのか、観てみたい気もします。


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2015年1月31日土曜日

家族で読む家庭と家族の大切さを説く児童書


The Children’s Book of Home and Family
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
A Doubleday Book for Young Readers. ISBN: 0-385-74624-5

アメリカのレーガン大統領当時、Secretary of EducationとChairman of the National Endowment for the Humanitiesを勤め、ブシュ大統領当時には、Director of the Office of National Drug Control Policy を勤めた、William J Bennettによる編纂、そして、彼の妻が、子供のための本の挿絵なら是非と指名した、挿絵画家Michael Hagueの挿絵による、家庭と家族の大切さを説いた、高学年向きの児童書。William J Bennettについては、彼の説く美徳に反し、ギャンブル好きで、巨額の借金を負ったなどのスキャンダルもありましたが、The Children’s Book of Home and Familyが良書であることには、かわりがなく、家庭で、親と子が、美徳や善行について、共に読む機会を得、子供の道徳心を育むために適した、短い物語、詩、寓話、伝記が集められています。まだ、良いこと、悪いことの区別がつかない幼い子供達には、大切な価値観を学ぶことができる場所が必要で、それが、家庭であり、親、兄弟、姉妹という家族が、指導者として、必要なんだということですが、多様な相反する価値感が渦巻く現代において、子供達に、道徳的な観念を教えることの難しさに直面することのある親にとっても、拠り所とすることができるようにとのことです。どの編も、シンプルな文章で、昔から親しまれている普遍的な価値が、中心となっています。
収録されているのは、(1) The Golden Windows, (2) Bless This House, (3) What Bradley Owed, (4) Mr. Nobody, (5) The Water of Youth, (6) The Robin to His Mate, (7) Ruth And Naomi, (8) Prayer for Home And Family, (9) Cornella’s Jewels, (10) The Boy We Want, (11) Monica And Augustine, (12) The Golden Touch, (13) The Line of Golden Light, (14) Elizabeth’s Roses, (15) What Does Little Birdie Say? (16) The Wright Brothers, (17) The Hill, (18) Little Eyes Upon You, (19) My Little Sister, (20) The Legend of the Hummingbird, (21) Teddy Roosevelt: Family Man, (22) The Place of Brotherhood, (23) Jane Addams And Hull House, (24) The Baby, (25) Louisa May Alcott’s Dream, (26) A Father’s Return, (27) Hush, Little Baby, (28) The Husband Who Was to Mind The House, (29) The Bundle of Sticks, (30) Penelope’s Web, (31) The Bridge Builder, (32) Grandmother’s Table, and (33) All The World Is Sleeping となっています。

遥か遠くに見える金色に輝く家をみつけに出かけ、その家についてみると、そこからは、遠くに見える自分の家が、金色に輝いていることを発見したという、The Golden Windowから始まり、共に年をとった夫婦を描いたThe Water of Youth、たくさんの宝石で身を飾る友人に、自分にとっての宝石は、この自分の子供達だと誇る母親のCornelia’s Jewels、際限なく金を求めるMidas 王が、自分の手に触れるものすべてが金に変わるという望みが叶えられたことを喜んだのもつかの間、自分の娘に触れたことで、娘が金の銅像に変わってしまい、一番大事なものを失ってしまったと嘆き、すべての金を諦めるから、娘を元に戻して欲しいと望み、その願いが叶えられた後には、太陽の輝きと自分の娘以外に、金というものに、たいして興味がなくなり、大切なことを学んだというThe Golden Touch、家族を大切にした、元大統領の話であるTeddy Roosevelt: Family Man、一本の枝は、簡単に折れてしまうけれど、何本か集まると、折れにくくなるという例えで、一人では弱いけれど、兄弟姉妹が結束すると、強くなれるという、The Bundle of Sticks、食べ方がきたないということで、おばあさんを、家族の席から外していた夫婦が、娘からの無邪気な指摘によって、恥、一緒に家族として食卓を囲むようになった話など、夫婦、親として、大人も学ぶ話も含まれています。

その他、同じシリーズからのご紹介です。


The Children’s Book of Virtues
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
Simon & Schuster. ISBN: 0-684-81353-X
美徳と善行に視点を置き、(1) Courage/Perseverance, (2) Responsibility/Work/Self-Discipline, (3) Compassion/Faith, (4) Honesty/Loyalty/Friendshipに関する物語や詩などを編纂。


The Children’s Book of Faith
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
A Doubleday Book for Young Readers. ISBN:0-385-32771-4
キリスト教を元にした信仰を説く、聖書からの教え、詩、物語を編纂。
アメリカが、キリスト教を元に建国された歴史的出来事や、赤十字の創設など、信仰ということだけではなく、アメリカの社会や基本となる価値観に関する理解を深める上でも、参考になりました。


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2015年1月30日金曜日

人気挿絵画家の絵も魅力の童話集


Michael Hague’s Treasured Classics
Chronicle Books. ISBN978-0-8118-4904-3

人気挿絵画家Michael Hagueによる書き直しと、彼の挿絵入りの、童話14話を集めた、低学年向き児童書。収録されているのは、(1) The Story of Chicken-Licken, (2) The Elves And The Shoemaker, (3) The Grasshopper And The Ant, (4) The Sleeping Beauty, (5) Jack And The Beanstalk, (6) Little Red Riding Hood, (7) The Three Billy Goats Gruff, (8) The Gingerbread Man, (9) The Tortoise And The Hare, (10) The Three Little Pigs, (11) The Princess And The Pea, (12) The Ugly Duckling, (13) Goldilocks And The Three Bears, (14) Cinderellaとなっています。

1話につき、6ページ、8ページ、12ページ、という感じで、大きな挿絵入りで、物語の楽しさに加え、Michael Hagueの絵の魅力も、存分に楽しむことができます。 蟻ときりぎりす、眠れる森の美女、ジャックと豆の木、赤頭巾ちゃん、みにくいアヒルの子などは、日本でもおなじみの童話ですね。私は、うさぎと亀のお話は、日本の童話だとばかり思っていたのですが、外国の童話だったのですね。調べたところ、古代ギリシャから伝わる物語だということを、始めて知りました。The Gingerbread ManやGoldilocks And The Three Bearsなどは、アメリカでは、よく知られていますが、日本では、どうでしょうか?  久しぶりに、昔、昔、から始まる物語を読みましたが、大人になって読んでも、すごく、おもしろく感じ、笑顔になりました。こういった童話の魅力は、変わりませんね。そして、自分でも、子供の頃、こういった海外の童話に親しんでいたことを思うと、国を超えて、世界中の子供達に、おもしろい!と思わせる童話って、すごいなと思いました。

こちらの本の区分ですが、アメリカでは、early childhood という、低学年までの年齢になっています。アメリカでは、基本的には、絵本は、大人が子供に読んで聞かせてあげる本ということになっています。ですので、絵本の文章の量や言葉の難易度などは、絵本によって、かなりひらきがあります。こちらの本は、低学年の子供の語学力よりは、かなり高い、大人が読んで聞かせてあげる、童話集といったレベルのものです。
アメリカの子供が、自分で、本を読む場合には、readerという区分の本から、どれくらいのレベルという表記に従って、自分の語学能力に合わせて、本を選ぶことができるようになっています。
同じ、4-8歳などの、年齢向けになっていても、early childhoodに区分けされている本とreaderに区分けされている本には、難易度に違いがあります。 こちらのMichael Hague’s Treasured Classicsが、アメリカでは、低学年までの年齢対象のところ、アマゾンジャパンに表記されている対象年齢が、9-12歳と、高くなっているのは、文章の難易度に合わせてなのかな?と思ったのですが、たまに、アメリカとアマゾンジャパンの表記が異なることがありますね。私は、アメリカで統一されている区分けに従って、ご紹介させていただきました。


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2015年1月29日木曜日

25名のシェフによる100品のレシピ本


Food & Wine Chef’s Easy Weeknight Dinners: 100 fast & delicious recipes from star chefs
Editors of Food of Wine. ISBN: 978-1-932624-69-4

25名のシェフによる、手早くできておいしい夕食のレシピ100品を集めたお料理のレシピ本です。まず、25名のシェフの紹介と、$15以下で楽しめるワインのリストがあり、レシピと続くのですが、レシピは、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、魚介類、野菜、パスタ、デザートの項目に分かれています。
一つ一つのレシピに、写真が添えられていて、材料の計量や、オーブンの温度が、日本の計りとは違うアメリカ式の計り方だけなのが、残念なのですが、手順の表記も分かりやすく書かれています。アジアやヨーロッパなど、グローバルなお料理のレシピが含まれていて、同じ肉や魚料理でも、色々な風味で、バリエーションが楽しめそうです。昔ながらの家庭料理というよりは、若く、モダンな印象です。家庭料理の幅が広がるだけではなく、カジュアルなおもてなしとして、何かいいお料理はないかな?という時に、ちょっと特別っぽいお料理が、意外と簡単に作れそうな、肩肘張らない、親しみやが感じられます。25名のシェフの中に、一人、日本人シェフも含まれているのですが、日本人の口にもあいそうなお料理のレシピ本です。



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2015年1月28日水曜日

71名の作家の心に残る本のエッセイ集


The Book That Changed My Life: 71 Remarkable Writers Celebrate the Books That Matter Most to Them
Edited by Roxanne J. Coady & Joy Johannessen
ISBN: 978-1-592-40317-2

著名な71名の作家が、自分にとって、特別な一冊について綴る、エッセイ集。それぞれが、3ページぐらいずつの割り当てになっていて、選んだ1冊についてのエッセイの他、作家の略歴が添えられています。
71名の作家のうち、2名ほど、William Shakespeareの名前を挙げていて、Nicholas A. Basbanesが、シェイスクピアの全作品と、Frank McCourtが、Henry VIIIを挙げています。Nicholas A. Basbanesのエッセイに、シェイスクピアにはまってしまったという方達が、共通してあげるシェイスクピアの魅力が、語られているなと思ったのですが、同じ作品を何度読んでも、読むたびに、新しい発見があり、まず、書き言葉がとにかく美しく、人の人生にさえも影響を与えるほどの力と、豊かな想像へと導く力強さがあり、更には、人間の深層部分に触れるほどの、シェイスクピアの洞察力に驚かされるとのことです。 私の場合は、まだまだ、シェイスクピアの言葉の美しさに魅入られるほど、原作の英語に親しめないのが、残念なところですが、声を出して読み、場面を想像して、登場人物の役を演じ、その登場人物の心や考えていることなどを想像してみる、というのが、元々は、お芝居用に書かれたものというシェイクスピアの原作に、もしや親しむきっかけになるかも、という、参考になりました。

シェイスクピア以外に挙げられている本としては、F. Scott Fitzgerald の”The Great Gatsby”, Harper Leeの”To Kill a Mockingbird”, J.D. Salingerの”The Catcher in the Rye”, Louisa May Alcottの“Little Women”, Charlotte Bronteの”Jane Eyre”, Charles Dickensの”David Copperfield”などの名前が含まれています。

こちらの本は、ちょっとユニークなので、そちらの方もご紹介したいと思います。編集者の一人である、Roxanne J. Coadyさんは、アメリカのコネチカット州にR.J.Julia Booksellersという書店を経営されていて、年間、200以上の作家を招いてのイベントを開き、作家と読者との交流の場を提供されているということです。書店経営の他に、子供の中には、経済状態や親の識字の問題などで、一度も自分の本を持ったことがないという子供がいることを知ったことから、新生児と家族に本を贈る非営利団体Read to Growも運営されていて、こちらのThe Book That Changed My Lifeに編集されたエッセイは、71名の作家から無償で寄贈されたもので、すべての収益が、Read to Growに寄付されるようになっています。
推薦したい本がたくさんあるから、書店を経営するようになったというRoxanne J. Coadyさんと、もう一人の編集者であるJoy Johannessenの 推薦本のリストも、The Book That Changed My Lifeの後ろの方に、加えられているのですが、後記などを読んでも、彼女の本に対する熱意が、大変なものであることが、伝わってきます。個人の書店を経営する方達が、良書に親しむ機会があることを、どんなに支えているかが、感じられました。
日本でも、最近、本を読まなくなってしまったという統計がでていましたが、子供達が、読書の楽しみを発見して、一生の楽しみとすることができますように。良書も、引き継いでいきたいですね。


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2015年1月27日火曜日

シェイクスピアのオセロ2冊


Shakespeare’s Tales Retold by Beverley Birch & Illustrated by Stephen Lambert
ISBN: 0-340-79725-8

シェイクスピアの(1) Hamlet, (2) Antony and Cleopatra, (3) Othello, (4) The Tempestを、現代語訳で、高学年児童向けに書き直した短編集。
Othelloの書き直しを読むために、目を通しましたが、他の3作品については、何冊か、すでに、重複して読んでいて、高学年児童向けのシェイクスピアの書き直しという、同じ区分けに入る書籍でも、文章の量にずいぶんと違いがあり、絵本のようなものもあれば、物語をしっかり読むようなものもありました。
こちらのShakespeare’s Tales Retold by Beverley Birchは、絵本というよりは、短い小説を読んでいるような感じです。残念に感じたのが、他の書籍には、シェイクスピアの紹介や、それぞれの作品についての短い解説もつけられていて、物語を読むだけではなく、シェイクスピアの作品を学ぶという感じもあるのですが、こちらの本は、それら、おまけの部分が全くなく、単純に、作品の書き直しを読むというだけだったことと、お芝居としての原作の香りが残されることなく、物語の読み物というだけになってしまっていることでした。


Shakespeare Made Easy Othello: Modern English Version Side-by-Side with Full Original Text
ISBN:978-0-7641-2058-9

そこで、以前、Macbethの時に利用した、Shakespeare Made Easy : Modern English Version Side-by-Side with Full Original TextのOthelloにも、目を通しました。
Othelloは、戦いに偉大な功績を残したMoor族の王族の血筋であるOthelloが、Othelloを落とそうと企む者の策略にのり、自分の妻と部下が不倫関係にあるとの疑いを膨らませ、妻を殺害し、事実が判明した後、自も、妻を追い命を絶つという、嫉妬から発する、自己の破滅を描く物語です。こういった、人間の葛藤を洞察するShakespeareの作品を読むには、Shakespeare Made Easyの後ろについている、Activitiesの、jealousy, reputation, revenge, loveなどの詳細についての設問が、読解を深める助けとなり、とても役に立ちました。


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2015年1月26日月曜日

DVD 二郎は鮨の夢を見る英語字幕つき


Jiro Dreams of Sushi, Magnolia, 2011.

日本では、二郎は鮨の夢を見る、という題のようですね。アメリカでは、Jiro Dreams of Sushiという題名です。東京に店を構える、日本初ミシュラン三星を獲得し続けている鮨職人、小野二郎さんと後継ぎのむすこさんと店員さん達の、仕事ぶりを追うドキュメンタリーDVD。私は、アメリカ向けに、日本語での録画に、英語の字幕つきのDVDで、鑑賞しました。先だって目を通した、児童書It’s Disgusting and We Ate It!のSUSHI(JAPAN)で、お鮨が、Disgusting!と言われそうな食べ物の一つとして、紹介されていたのとは、大きな違いで、本当は、アメリカ人の子供にも、こういうDVDを観て、日本の鮨を知ってもらいたいなと思いました。お鮨そのものについてのこだわりだけではなく、清められたお店内や、パリッとした白い上っ張り(というのでしょうか)など、すべての面において、最高の職人気質がみうけられ、日本人って、やっぱりすごい!と、感じました。アメリカでは、夢のようなお鮨です。最近、魚が手に入りにくくなったというコメントも気になりましたが、日本の鮨文化が、いつまでも質の高いものでありますように。


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2015年1月25日日曜日

世界のびっくり料理を集めた児童書


It’s Disgusting and We Ate It!: True food facts from around the world and throughout history
James Solheim & Illustrated by Eric Brace
Simon and Schuster Books for Young Readers. ISBN: 0-689-80675-2

えっ、世界には、そんなもの食べてる人達がいるの!?という、Disgusting! という驚きの声が、1ページをめくるごとに聞こえてきそうな、世界の変わった食べ物を集めた、高学年向きの児童書です。自国の普通の食べ物でも、外国人にとっては、ぎょとする食べ物だったりすることがありますよね。たぶん、あるのではないかな?と思ってひらいてみたら、やっぱり、SUSHI(JAPAN)のページもありました。生の魚って、馴染みがない人だと、口に入れるのもいや!みたいな反応も多いですね。特に、あのいぼいぼのついているたこを食べてしまうのには、びっくりされることが多いです。こちらの本は、社会科の教科書のように、真剣に解説するというのとは違って、写真はなしで、楽しいイラスト&短い解説で、ビックリを楽しむ一冊になっています。それでいて、冗談ではなく、歴史とか地理のことも、ちょっと学べますでしょうか。日本の寿司についても、寿司のイラストも、一品ずつの種類の紹介もなく、小さな陸地で海に囲まれた国では、生の魚の他、海草やいかなどの海の幸が、寿司に用いられるという寿司の説明と、海中で、たことダイバー二人が、冗談っぽい俳句を読んでいるイラストと、欄外に、短い俳句についての解説があります。昆虫であったり、中国のつばめの巣のスープのように、その国独特の食べ物もあれば、チーズやきのこ類のように、広く食されている食べ物、アメリカ国内の食べ物としては、現在では、食されることがない、1776年当時人気のあった、マリーゴールドの花びら入りのスープや、たんぽぽのサラダなどの食べ物が紹介されています。こういった、びっくりの食べ物で、広い世界があることを知るのも、視野が広がる教材と言えますでしょうか。


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2015年1月24日土曜日

キングジェームス1世と聖書


Holy Bible King James Version

シェイクスピアの作品に再挑戦することで、大きなおまけの収穫となったのが、聖書のKing James Bibleについての知識です。シェイクスピアの作品からの引用が、英語を母国語とする人達の共通の言葉になっていて、普段の会話で、何気なく用いられているように、ほとんどキリスト教徒というアメリカで生活していると、聖書からの知識や名前などが、誰でも知っていることとして会話にのぼることがあり、聖書に馴染みがないと、?、となってしまうことがたびたびあります。King JamesのBibleは、分かりにくいという話をよく聞いていたのですが、今回、シェイクスピアの歴史を知ることで、調度、King James I of Englandが、シェイクスピアと時代を共にし、ピューリタンからの指摘を受け、1604年にChurch of Englandに属する47名の学者に、新たな英語訳の聖書の編纂を命じ、1611年に完成したということを知り、シェイクスピアの頃の英語で書かれているから、分かりにくいんだということが分かりました。シェイクスピア属する劇団は、King James I of Englandの保護を受け、The King’s Menと呼ばれるなど、シェイクスピアゆかりの王なのですね。
シェイクピアに劣らず、King James I of Englandも、現在まで及ぶ、聖書というか、書籍というか、の歴史に、大きな貢献を残しましたね。


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2015年1月23日金曜日

DVD Cleopatraとシェイクスピアの作品


DVD Cleopatra: The First Woman of Power
Discovery Channel Video 1999

エジプトの女王であったクレオパトラについての伝記的DVD。ローマやギリシャで伝えられている、Julius CaesarやMarc Antonyを陥れた、伝説的な美女であるクレオパトラではなく、エジプト人の視点から捉えた、はっきりとした展望を持ち、策略的で、自己の利益ではなく、国のための利益を追求した、指導者としてのクレオパトラが、視点となっています。歴史の専門家による解説と、役者による再現フィルム、地理的な解説などが盛り込まれていて、クレオパトラの生い立ちから、Julius Caesar及びMarc Antonyとの関係、そして、自殺による死までが、分かりやすく解説されています。
シェイクスピアのJulius Caesarと、Anthony And Cleopatraを読んだところで、こちらのDVDで、歴史的な背景や、クレオパトラとの関係を知ることができ、物語への理解も深まりました。
シェイクスピアに再挑戦ということで、昔勉強した世界史にも、再び興味が沸いたことも、楽しみの一つとなりました。


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2015年1月22日木曜日

児童向けA Midsummer Night’s Dream


William Shakespeare’s A Midsummer Night’s Dream Retold by Bruce Coville & Pictures by Dennis Nolan
Dial Books, ISBN:0-8037-1784-9

眠りから覚めて、一番最初に目にした者に、恋に落ちるという、魔法の液をかけられたことから、混乱を生じる四人の恋人達の物語。森の中に住む妖精が魔法の液をかける相手を間違えたことにより、てんやわんやが起こるのですが、最後には、すべてうまく収まるという、御伽噺になっています。恋する女性の微妙な心の動きや、心変わりの早さ、友情か恋か、など、恋愛真っ只中という感じで、どうなるのかな?という、はらはらどきどきの楽しさがあります。
こちらのWilliam Shakespeare’s A Midsummer Night’s Dreamも、とても読みやすい本で、淡い色調の挿絵が、妖精の世界を描くのにぴったりという感じでした。


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2015年1月21日水曜日

洋画DVD West Side Story



DVD West Side Story

シェイクスピアのRomeo And Julietの原作を読んだところで、久しぶりに、洋画DVDで、West Side Story鑑賞です。シェイクスピアのロミオとジュリエットを、1950年代のニューヨークにおきかえて製作された、現代版のロミオとジュリエットということですが、シェイクスピアの原作を読んだところなので、シェイクスピアの元の場面が、こんな風にかえられたんだと、原作とWest Side Storyとの比較を中心に、楽しむことができました。
シェイクスピアの原作では、身分の高い反目する2つの家柄ということでしたが、West Side Storyでは、ニューヨークの貧しい地域で反目し合う、プエルトルコ系のギャングの若者達と、白人のアメリカ人のギャングの若者達が、主人公となっていて、映画製作から、すでに、50年以上が経ちますが、現在でも、こういったギャング同士のいざこざが、問題だったりすることがあるのではないかな?と、身近に感じる内容で、エネルギーあふれるダンスシーンなども、全く、古さを感じませんでした。1961年に公開された当時、今までにない、ドラマと音楽とダンスが一緒になった、革新的な映画と絶賛を博したとのことですが、シェイクスピアのRomeo And Julietのエレガンスさとは対照的に、West Side Storyは、若いエネルギーが、爆発のロマンス映画です。


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2015年1月20日火曜日

DVD Ballet Favorites


Ballet Favorites: Baryshnikov, Russell, Copem Powell, Kolpakova, Zaklinsky, Zellensky and More
Kultur Warner Classics, ISBN: 978-0-7697-9129-9

バレエの名門The Royal Ballet(R), The Kirov Ballet(K), そして、American Ballet Theatre(A)による、近年の舞台から、選りすぐられた場面が、集められたDVD。収録されているのは、Swan Lake(K), La Fille Mal Gardee(R), The Nutcracker(R), Giselle(K), The Sleeping Beauty(K), Romeo and Juliet(R), The Prince of the Pagodas(R), Don Quitote(A)となっています。

私は、Margot FonteynとRudolf Nureyev ペアー後の、Alessandra Ferri and Wayne Eagling によるThe Royal BalletのRomeo and Julietは、どんな感じなのかなということに、一番関心があったのですが、舞台設定や衣装は、Margot FonteynとRudolf Nureyevの時のものと、同じようで、雰囲気は同じような印象ですが、演じるペアーによって、やはり、違った舞台になるものですね。若く、スピード感がある、Alessandra FerriのJulietも、すごく、よかったです。こちらのDVDには、The Dance of the KnightsとJuliet’s Bedroom pas de deuxの場面のみが収録されています。


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