2015年1月31日土曜日

家族で読む家庭と家族の大切さを説く児童書


The Children’s Book of Home and Family
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
A Doubleday Book for Young Readers. ISBN: 0-385-74624-5

アメリカのレーガン大統領当時、Secretary of EducationとChairman of the National Endowment for the Humanitiesを勤め、ブシュ大統領当時には、Director of the Office of National Drug Control Policy を勤めた、William J Bennettによる編纂、そして、彼の妻が、子供のための本の挿絵なら是非と指名した、挿絵画家Michael Hagueの挿絵による、家庭と家族の大切さを説いた、高学年向きの児童書。William J Bennettについては、彼の説く美徳に反し、ギャンブル好きで、巨額の借金を負ったなどのスキャンダルもありましたが、The Children’s Book of Home and Familyが良書であることには、かわりがなく、家庭で、親と子が、美徳や善行について、共に読む機会を得、子供の道徳心を育むために適した、短い物語、詩、寓話、伝記が集められています。まだ、良いこと、悪いことの区別がつかない幼い子供達には、大切な価値観を学ぶことができる場所が必要で、それが、家庭であり、親、兄弟、姉妹という家族が、指導者として、必要なんだということですが、多様な相反する価値感が渦巻く現代において、子供達に、道徳的な観念を教えることの難しさに直面することのある親にとっても、拠り所とすることができるようにとのことです。どの編も、シンプルな文章で、昔から親しまれている普遍的な価値が、中心となっています。
収録されているのは、(1) The Golden Windows, (2) Bless This House, (3) What Bradley Owed, (4) Mr. Nobody, (5) The Water of Youth, (6) The Robin to His Mate, (7) Ruth And Naomi, (8) Prayer for Home And Family, (9) Cornella’s Jewels, (10) The Boy We Want, (11) Monica And Augustine, (12) The Golden Touch, (13) The Line of Golden Light, (14) Elizabeth’s Roses, (15) What Does Little Birdie Say? (16) The Wright Brothers, (17) The Hill, (18) Little Eyes Upon You, (19) My Little Sister, (20) The Legend of the Hummingbird, (21) Teddy Roosevelt: Family Man, (22) The Place of Brotherhood, (23) Jane Addams And Hull House, (24) The Baby, (25) Louisa May Alcott’s Dream, (26) A Father’s Return, (27) Hush, Little Baby, (28) The Husband Who Was to Mind The House, (29) The Bundle of Sticks, (30) Penelope’s Web, (31) The Bridge Builder, (32) Grandmother’s Table, and (33) All The World Is Sleeping となっています。

遥か遠くに見える金色に輝く家をみつけに出かけ、その家についてみると、そこからは、遠くに見える自分の家が、金色に輝いていることを発見したという、The Golden Windowから始まり、共に年をとった夫婦を描いたThe Water of Youth、たくさんの宝石で身を飾る友人に、自分にとっての宝石は、この自分の子供達だと誇る母親のCornelia’s Jewels、際限なく金を求めるMidas 王が、自分の手に触れるものすべてが金に変わるという望みが叶えられたことを喜んだのもつかの間、自分の娘に触れたことで、娘が金の銅像に変わってしまい、一番大事なものを失ってしまったと嘆き、すべての金を諦めるから、娘を元に戻して欲しいと望み、その願いが叶えられた後には、太陽の輝きと自分の娘以外に、金というものに、たいして興味がなくなり、大切なことを学んだというThe Golden Touch、家族を大切にした、元大統領の話であるTeddy Roosevelt: Family Man、一本の枝は、簡単に折れてしまうけれど、何本か集まると、折れにくくなるという例えで、一人では弱いけれど、兄弟姉妹が結束すると、強くなれるという、The Bundle of Sticks、食べ方がきたないということで、おばあさんを、家族の席から外していた夫婦が、娘からの無邪気な指摘によって、恥、一緒に家族として食卓を囲むようになった話など、夫婦、親として、大人も学ぶ話も含まれています。

その他、同じシリーズからのご紹介です。


The Children’s Book of Virtues
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
Simon & Schuster. ISBN: 0-684-81353-X
美徳と善行に視点を置き、(1) Courage/Perseverance, (2) Responsibility/Work/Self-Discipline, (3) Compassion/Faith, (4) Honesty/Loyalty/Friendshipに関する物語や詩などを編纂。


The Children’s Book of Faith
Edited by William J Bennett & Illustrated by Michael Hague
A Doubleday Book for Young Readers. ISBN:0-385-32771-4
キリスト教を元にした信仰を説く、聖書からの教え、詩、物語を編纂。
アメリカが、キリスト教を元に建国された歴史的出来事や、赤十字の創設など、信仰ということだけではなく、アメリカの社会や基本となる価値観に関する理解を深める上でも、参考になりました。


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2015年1月30日金曜日

人気挿絵画家の絵も魅力の童話集


Michael Hague’s Treasured Classics
Chronicle Books. ISBN978-0-8118-4904-3

人気挿絵画家Michael Hagueによる書き直しと、彼の挿絵入りの、童話14話を集めた、低学年向き児童書。収録されているのは、(1) The Story of Chicken-Licken, (2) The Elves And The Shoemaker, (3) The Grasshopper And The Ant, (4) The Sleeping Beauty, (5) Jack And The Beanstalk, (6) Little Red Riding Hood, (7) The Three Billy Goats Gruff, (8) The Gingerbread Man, (9) The Tortoise And The Hare, (10) The Three Little Pigs, (11) The Princess And The Pea, (12) The Ugly Duckling, (13) Goldilocks And The Three Bears, (14) Cinderellaとなっています。

1話につき、6ページ、8ページ、12ページ、という感じで、大きな挿絵入りで、物語の楽しさに加え、Michael Hagueの絵の魅力も、存分に楽しむことができます。 蟻ときりぎりす、眠れる森の美女、ジャックと豆の木、赤頭巾ちゃん、みにくいアヒルの子などは、日本でもおなじみの童話ですね。私は、うさぎと亀のお話は、日本の童話だとばかり思っていたのですが、外国の童話だったのですね。調べたところ、古代ギリシャから伝わる物語だということを、始めて知りました。The Gingerbread ManやGoldilocks And The Three Bearsなどは、アメリカでは、よく知られていますが、日本では、どうでしょうか?  久しぶりに、昔、昔、から始まる物語を読みましたが、大人になって読んでも、すごく、おもしろく感じ、笑顔になりました。こういった童話の魅力は、変わりませんね。そして、自分でも、子供の頃、こういった海外の童話に親しんでいたことを思うと、国を超えて、世界中の子供達に、おもしろい!と思わせる童話って、すごいなと思いました。

こちらの本の区分ですが、アメリカでは、early childhood という、低学年までの年齢になっています。アメリカでは、基本的には、絵本は、大人が子供に読んで聞かせてあげる本ということになっています。ですので、絵本の文章の量や言葉の難易度などは、絵本によって、かなりひらきがあります。こちらの本は、低学年の子供の語学力よりは、かなり高い、大人が読んで聞かせてあげる、童話集といったレベルのものです。
アメリカの子供が、自分で、本を読む場合には、readerという区分の本から、どれくらいのレベルという表記に従って、自分の語学能力に合わせて、本を選ぶことができるようになっています。
同じ、4-8歳などの、年齢向けになっていても、early childhoodに区分けされている本とreaderに区分けされている本には、難易度に違いがあります。 こちらのMichael Hague’s Treasured Classicsが、アメリカでは、低学年までの年齢対象のところ、アマゾンジャパンに表記されている対象年齢が、9-12歳と、高くなっているのは、文章の難易度に合わせてなのかな?と思ったのですが、たまに、アメリカとアマゾンジャパンの表記が異なることがありますね。私は、アメリカで統一されている区分けに従って、ご紹介させていただきました。


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2015年1月29日木曜日

25名のシェフによる100品のレシピ本


Food & Wine Chef’s Easy Weeknight Dinners: 100 fast & delicious recipes from star chefs
Editors of Food of Wine. ISBN: 978-1-932624-69-4

25名のシェフによる、手早くできておいしい夕食のレシピ100品を集めたお料理のレシピ本です。まず、25名のシェフの紹介と、$15以下で楽しめるワインのリストがあり、レシピと続くのですが、レシピは、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、魚介類、野菜、パスタ、デザートの項目に分かれています。
一つ一つのレシピに、写真が添えられていて、材料の計量や、オーブンの温度が、日本の計りとは違うアメリカ式の計り方だけなのが、残念なのですが、手順の表記も分かりやすく書かれています。アジアやヨーロッパなど、グローバルなお料理のレシピが含まれていて、同じ肉や魚料理でも、色々な風味で、バリエーションが楽しめそうです。昔ながらの家庭料理というよりは、若く、モダンな印象です。家庭料理の幅が広がるだけではなく、カジュアルなおもてなしとして、何かいいお料理はないかな?という時に、ちょっと特別っぽいお料理が、意外と簡単に作れそうな、肩肘張らない、親しみやが感じられます。25名のシェフの中に、一人、日本人シェフも含まれているのですが、日本人の口にもあいそうなお料理のレシピ本です。



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2015年1月28日水曜日

71名の作家の心に残る本のエッセイ集


The Book That Changed My Life: 71 Remarkable Writers Celebrate the Books That Matter Most to Them
Edited by Roxanne J. Coady & Joy Johannessen
ISBN: 978-1-592-40317-2

著名な71名の作家が、自分にとって、特別な一冊について綴る、エッセイ集。それぞれが、3ページぐらいずつの割り当てになっていて、選んだ1冊についてのエッセイの他、作家の略歴が添えられています。
71名の作家のうち、2名ほど、William Shakespeareの名前を挙げていて、Nicholas A. Basbanesが、シェイスクピアの全作品と、Frank McCourtが、Henry VIIIを挙げています。Nicholas A. Basbanesのエッセイに、シェイスクピアにはまってしまったという方達が、共通してあげるシェイスクピアの魅力が、語られているなと思ったのですが、同じ作品を何度読んでも、読むたびに、新しい発見があり、まず、書き言葉がとにかく美しく、人の人生にさえも影響を与えるほどの力と、豊かな想像へと導く力強さがあり、更には、人間の深層部分に触れるほどの、シェイスクピアの洞察力に驚かされるとのことです。 私の場合は、まだまだ、シェイスクピアの言葉の美しさに魅入られるほど、原作の英語に親しめないのが、残念なところですが、声を出して読み、場面を想像して、登場人物の役を演じ、その登場人物の心や考えていることなどを想像してみる、というのが、元々は、お芝居用に書かれたものというシェイクスピアの原作に、もしや親しむきっかけになるかも、という、参考になりました。

シェイスクピア以外に挙げられている本としては、F. Scott Fitzgerald の”The Great Gatsby”, Harper Leeの”To Kill a Mockingbird”, J.D. Salingerの”The Catcher in the Rye”, Louisa May Alcottの“Little Women”, Charlotte Bronteの”Jane Eyre”, Charles Dickensの”David Copperfield”などの名前が含まれています。

こちらの本は、ちょっとユニークなので、そちらの方もご紹介したいと思います。編集者の一人である、Roxanne J. Coadyさんは、アメリカのコネチカット州にR.J.Julia Booksellersという書店を経営されていて、年間、200以上の作家を招いてのイベントを開き、作家と読者との交流の場を提供されているということです。書店経営の他に、子供の中には、経済状態や親の識字の問題などで、一度も自分の本を持ったことがないという子供がいることを知ったことから、新生児と家族に本を贈る非営利団体Read to Growも運営されていて、こちらのThe Book That Changed My Lifeに編集されたエッセイは、71名の作家から無償で寄贈されたもので、すべての収益が、Read to Growに寄付されるようになっています。
推薦したい本がたくさんあるから、書店を経営するようになったというRoxanne J. Coadyさんと、もう一人の編集者であるJoy Johannessenの 推薦本のリストも、The Book That Changed My Lifeの後ろの方に、加えられているのですが、後記などを読んでも、彼女の本に対する熱意が、大変なものであることが、伝わってきます。個人の書店を経営する方達が、良書に親しむ機会があることを、どんなに支えているかが、感じられました。
日本でも、最近、本を読まなくなってしまったという統計がでていましたが、子供達が、読書の楽しみを発見して、一生の楽しみとすることができますように。良書も、引き継いでいきたいですね。


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2015年1月27日火曜日

シェイクスピアのオセロ2冊


Shakespeare’s Tales Retold by Beverley Birch & Illustrated by Stephen Lambert
ISBN: 0-340-79725-8

シェイクスピアの(1) Hamlet, (2) Antony and Cleopatra, (3) Othello, (4) The Tempestを、現代語訳で、高学年児童向けに書き直した短編集。
Othelloの書き直しを読むために、目を通しましたが、他の3作品については、何冊か、すでに、重複して読んでいて、高学年児童向けのシェイクスピアの書き直しという、同じ区分けに入る書籍でも、文章の量にずいぶんと違いがあり、絵本のようなものもあれば、物語をしっかり読むようなものもありました。
こちらのShakespeare’s Tales Retold by Beverley Birchは、絵本というよりは、短い小説を読んでいるような感じです。残念に感じたのが、他の書籍には、シェイクスピアの紹介や、それぞれの作品についての短い解説もつけられていて、物語を読むだけではなく、シェイクスピアの作品を学ぶという感じもあるのですが、こちらの本は、それら、おまけの部分が全くなく、単純に、作品の書き直しを読むというだけだったことと、お芝居としての原作の香りが残されることなく、物語の読み物というだけになってしまっていることでした。


Shakespeare Made Easy Othello: Modern English Version Side-by-Side with Full Original Text
ISBN:978-0-7641-2058-9

そこで、以前、Macbethの時に利用した、Shakespeare Made Easy : Modern English Version Side-by-Side with Full Original TextのOthelloにも、目を通しました。
Othelloは、戦いに偉大な功績を残したMoor族の王族の血筋であるOthelloが、Othelloを落とそうと企む者の策略にのり、自分の妻と部下が不倫関係にあるとの疑いを膨らませ、妻を殺害し、事実が判明した後、自も、妻を追い命を絶つという、嫉妬から発する、自己の破滅を描く物語です。こういった、人間の葛藤を洞察するShakespeareの作品を読むには、Shakespeare Made Easyの後ろについている、Activitiesの、jealousy, reputation, revenge, loveなどの詳細についての設問が、読解を深める助けとなり、とても役に立ちました。


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2015年1月26日月曜日

DVD 二郎は鮨の夢を見る英語字幕つき


Jiro Dreams of Sushi, Magnolia, 2011.

日本では、二郎は鮨の夢を見る、という題のようですね。アメリカでは、Jiro Dreams of Sushiという題名です。東京に店を構える、日本初ミシュラン三星を獲得し続けている鮨職人、小野二郎さんと後継ぎのむすこさんと店員さん達の、仕事ぶりを追うドキュメンタリーDVD。私は、アメリカ向けに、日本語での録画に、英語の字幕つきのDVDで、鑑賞しました。先だって目を通した、児童書It’s Disgusting and We Ate It!のSUSHI(JAPAN)で、お鮨が、Disgusting!と言われそうな食べ物の一つとして、紹介されていたのとは、大きな違いで、本当は、アメリカ人の子供にも、こういうDVDを観て、日本の鮨を知ってもらいたいなと思いました。お鮨そのものについてのこだわりだけではなく、清められたお店内や、パリッとした白い上っ張り(というのでしょうか)など、すべての面において、最高の職人気質がみうけられ、日本人って、やっぱりすごい!と、感じました。アメリカでは、夢のようなお鮨です。最近、魚が手に入りにくくなったというコメントも気になりましたが、日本の鮨文化が、いつまでも質の高いものでありますように。


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2015年1月25日日曜日

世界のびっくり料理を集めた児童書


It’s Disgusting and We Ate It!: True food facts from around the world and throughout history
James Solheim & Illustrated by Eric Brace
Simon and Schuster Books for Young Readers. ISBN: 0-689-80675-2

えっ、世界には、そんなもの食べてる人達がいるの!?という、Disgusting! という驚きの声が、1ページをめくるごとに聞こえてきそうな、世界の変わった食べ物を集めた、高学年向きの児童書です。自国の普通の食べ物でも、外国人にとっては、ぎょとする食べ物だったりすることがありますよね。たぶん、あるのではないかな?と思ってひらいてみたら、やっぱり、SUSHI(JAPAN)のページもありました。生の魚って、馴染みがない人だと、口に入れるのもいや!みたいな反応も多いですね。特に、あのいぼいぼのついているたこを食べてしまうのには、びっくりされることが多いです。こちらの本は、社会科の教科書のように、真剣に解説するというのとは違って、写真はなしで、楽しいイラスト&短い解説で、ビックリを楽しむ一冊になっています。それでいて、冗談ではなく、歴史とか地理のことも、ちょっと学べますでしょうか。日本の寿司についても、寿司のイラストも、一品ずつの種類の紹介もなく、小さな陸地で海に囲まれた国では、生の魚の他、海草やいかなどの海の幸が、寿司に用いられるという寿司の説明と、海中で、たことダイバー二人が、冗談っぽい俳句を読んでいるイラストと、欄外に、短い俳句についての解説があります。昆虫であったり、中国のつばめの巣のスープのように、その国独特の食べ物もあれば、チーズやきのこ類のように、広く食されている食べ物、アメリカ国内の食べ物としては、現在では、食されることがない、1776年当時人気のあった、マリーゴールドの花びら入りのスープや、たんぽぽのサラダなどの食べ物が紹介されています。こういった、びっくりの食べ物で、広い世界があることを知るのも、視野が広がる教材と言えますでしょうか。


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2015年1月24日土曜日

キングジェームス1世と聖書


Holy Bible King James Version

シェイクスピアの作品に再挑戦することで、大きなおまけの収穫となったのが、聖書のKing James Bibleについての知識です。シェイクスピアの作品からの引用が、英語を母国語とする人達の共通の言葉になっていて、普段の会話で、何気なく用いられているように、ほとんどキリスト教徒というアメリカで生活していると、聖書からの知識や名前などが、誰でも知っていることとして会話にのぼることがあり、聖書に馴染みがないと、?、となってしまうことがたびたびあります。King JamesのBibleは、分かりにくいという話をよく聞いていたのですが、今回、シェイクスピアの歴史を知ることで、調度、King James I of Englandが、シェイクスピアと時代を共にし、ピューリタンからの指摘を受け、1604年にChurch of Englandに属する47名の学者に、新たな英語訳の聖書の編纂を命じ、1611年に完成したということを知り、シェイクスピアの頃の英語で書かれているから、分かりにくいんだということが分かりました。シェイクスピア属する劇団は、King James I of Englandの保護を受け、The King’s Menと呼ばれるなど、シェイクスピアゆかりの王なのですね。
シェイクピアに劣らず、King James I of Englandも、現在まで及ぶ、聖書というか、書籍というか、の歴史に、大きな貢献を残しましたね。


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2015年1月23日金曜日

DVD Cleopatraとシェイクスピアの作品


DVD Cleopatra: The First Woman of Power
Discovery Channel Video 1999

エジプトの女王であったクレオパトラについての伝記的DVD。ローマやギリシャで伝えられている、Julius CaesarやMarc Antonyを陥れた、伝説的な美女であるクレオパトラではなく、エジプト人の視点から捉えた、はっきりとした展望を持ち、策略的で、自己の利益ではなく、国のための利益を追求した、指導者としてのクレオパトラが、視点となっています。歴史の専門家による解説と、役者による再現フィルム、地理的な解説などが盛り込まれていて、クレオパトラの生い立ちから、Julius Caesar及びMarc Antonyとの関係、そして、自殺による死までが、分かりやすく解説されています。
シェイクスピアのJulius Caesarと、Anthony And Cleopatraを読んだところで、こちらのDVDで、歴史的な背景や、クレオパトラとの関係を知ることができ、物語への理解も深まりました。
シェイクスピアに再挑戦ということで、昔勉強した世界史にも、再び興味が沸いたことも、楽しみの一つとなりました。


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2015年1月22日木曜日

児童向けA Midsummer Night’s Dream


William Shakespeare’s A Midsummer Night’s Dream Retold by Bruce Coville & Pictures by Dennis Nolan
Dial Books, ISBN:0-8037-1784-9

眠りから覚めて、一番最初に目にした者に、恋に落ちるという、魔法の液をかけられたことから、混乱を生じる四人の恋人達の物語。森の中に住む妖精が魔法の液をかける相手を間違えたことにより、てんやわんやが起こるのですが、最後には、すべてうまく収まるという、御伽噺になっています。恋する女性の微妙な心の動きや、心変わりの早さ、友情か恋か、など、恋愛真っ只中という感じで、どうなるのかな?という、はらはらどきどきの楽しさがあります。
こちらのWilliam Shakespeare’s A Midsummer Night’s Dreamも、とても読みやすい本で、淡い色調の挿絵が、妖精の世界を描くのにぴったりという感じでした。


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2015年1月21日水曜日

洋画DVD West Side Story



DVD West Side Story

シェイクスピアのRomeo And Julietの原作を読んだところで、久しぶりに、洋画DVDで、West Side Story鑑賞です。シェイクスピアのロミオとジュリエットを、1950年代のニューヨークにおきかえて製作された、現代版のロミオとジュリエットということですが、シェイクスピアの原作を読んだところなので、シェイクスピアの元の場面が、こんな風にかえられたんだと、原作とWest Side Storyとの比較を中心に、楽しむことができました。
シェイクスピアの原作では、身分の高い反目する2つの家柄ということでしたが、West Side Storyでは、ニューヨークの貧しい地域で反目し合う、プエルトルコ系のギャングの若者達と、白人のアメリカ人のギャングの若者達が、主人公となっていて、映画製作から、すでに、50年以上が経ちますが、現在でも、こういったギャング同士のいざこざが、問題だったりすることがあるのではないかな?と、身近に感じる内容で、エネルギーあふれるダンスシーンなども、全く、古さを感じませんでした。1961年に公開された当時、今までにない、ドラマと音楽とダンスが一緒になった、革新的な映画と絶賛を博したとのことですが、シェイクスピアのRomeo And Julietのエレガンスさとは対照的に、West Side Storyは、若いエネルギーが、爆発のロマンス映画です。


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2015年1月20日火曜日

DVD Ballet Favorites


Ballet Favorites: Baryshnikov, Russell, Copem Powell, Kolpakova, Zaklinsky, Zellensky and More
Kultur Warner Classics, ISBN: 978-0-7697-9129-9

バレエの名門The Royal Ballet(R), The Kirov Ballet(K), そして、American Ballet Theatre(A)による、近年の舞台から、選りすぐられた場面が、集められたDVD。収録されているのは、Swan Lake(K), La Fille Mal Gardee(R), The Nutcracker(R), Giselle(K), The Sleeping Beauty(K), Romeo and Juliet(R), The Prince of the Pagodas(R), Don Quitote(A)となっています。

私は、Margot FonteynとRudolf Nureyev ペアー後の、Alessandra Ferri and Wayne Eagling によるThe Royal BalletのRomeo and Julietは、どんな感じなのかなということに、一番関心があったのですが、舞台設定や衣装は、Margot FonteynとRudolf Nureyevの時のものと、同じようで、雰囲気は同じような印象ですが、演じるペアーによって、やはり、違った舞台になるものですね。若く、スピード感がある、Alessandra FerriのJulietも、すごく、よかったです。こちらのDVDには、The Dance of the KnightsとJuliet’s Bedroom pas de deuxの場面のみが収録されています。


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2015年1月19日月曜日

喜劇William Shakespeare’s Twelfth Night


William Shakespeare’s Twelfth Night Retold by Bruce Coville & Illustrated by Tim Raglin
Dial Books. ISBN: 0-8037-2318-0

シェイクスピアよる喜劇です。Bruce Covilleの高学年児童向けの書き直しですが、同じ作家でも、コンビを組んだイラストレーターにより、ずいぶんと、本の感じがかわるものだなと感じました。こちらのTwelfth Nightは、難破した船から助かった男子と女子の双子の女子が、男装し、男性として、王の元での仕事につき、王に一目ぼれするのですが、王の恋の手助けのため、身分の高い女性の元につかいに出され、その女性にひとめぼれされ、と、この人は、この人が好きで、でも、この人はこの人が好きで、という、こんがらがった恋が、最後には、めでたし、めでたしで、みな、うまくおさまるお話です。悲劇の作品から読み始めたシェイクスピアですが、軽快なテンポで、思いがけない展開をみせるシェイクスピアの喜劇も、明るく、楽しい読み物でした。


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2015年1月18日日曜日

シェイクスピアのThe Winter's Tale


William Shakespeare’s The Winter’s Tale Retold by Bruce Coville & Pictures by LeUyen Pham
Dial Books, ISBN: 978-0-8037-2709-0

シェイクスピアの晩年の作の一つ。自らの妻であるお后が、自分の友人と不倫を犯しているのではないかという、疑いを持ち、嫉妬から、妻、娘、友人を失った王が、後に、失ったすべての者達を、連れ戻すことができた、シェイクスピアの作には、珍しくということなのですが、悲劇で幕をとじることがなかった、romance物語。魔法や妖精の活躍はないものの、御伽噺のような物語です。

今まで読んだシェイクスピアの悲劇では、英雄が、野望によって信頼を裏切る者にもなりえたり、策略により、自己の破滅を招いたりと、一人の人間が持ちえる善と悪、幸福と不幸などの人間の複雑さを描いていましたが、The Winter’s Taleは、同じように、人間の深い部分に触れながら、破滅ではなく、自己の内なる変化によって、闇から光に向かう覚醒の物語でした。こちらのWilliam Shakespeare’s The Winter’s Tale は、高学年の児童向けにとても読みやすく書き直されていますが、大人にも一読の価値ありの物語です。


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2015年1月17日土曜日

児童向きシェイクスピアのハムレット


William Shakespeare’s Hamlet Retold by Bruce Coville & Pictures by Leonid Gore
Dial Books:ISBN: 0-8037-2708-9
シェイクスピアの悲劇。高学年向けの児童書で、物語として読みました。 シェイクスピアの原作にできるだけ忠実に書き直し、読みやすい現代語訳でありながら、舞台の雰囲気が感じられる、Bruce Covilleの書き直しが気に入っています。

“To be, or not to be, that is the question.”のせりふで有名なHamlet ハムレット。死亡した父の霊に、殺人によって殺されたという真相を語られた王子Hamletが明かしていく、王位をめぐる策略、殺人、そして、復讐と、その結果として、愛するものを失い、自らの命をも落としてしまうという物語。野望を実現した者、復讐を果たした者など、権力の渦に巻き込まれた者達が、決して、心の安らぎをえることはできず、自らの破壊の道へと進んでしまうという、せつない物語でした。


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2015年1月16日金曜日

シェイクスピアのJulius Caesar


The Young Reader’s Shakespeare Julius Caesar
A Retelling by Adam McKeown and Illustrated by Janet Hamlin

シェイクスピア専門の大学教授による、The Young Reader’s Shakespeareのシリーズの一冊から、Julius Caesarを読みました。以前ご紹介した、Bruce Covilleの書き直しに比べると、同じく、高学年の児童向きのカテゴリーとはいえ、枚数も多く、絵本というよりは、短い小説という感じでした。現代語訳の文章は、読みやすく、筋もたどりやすかったです。
権力の拡張と民衆からの支持により、王位につくのではないかとの恐れから、同胞の策略により殺害されたJulius Caesarと、その後に続く、重なる策略と権力争いの物語ですが、他の王位をめぐる悲劇を描いたシェイクスピアの作品とは違い、一体、誰が、本当の英雄であったのか?ということが、シェイクスピアから、はっきりと提示されていない作品とのことで、読後なり、お芝居鑑賞後なりに、国に勝利をもたらしたということで、民衆の自由を奪い、王位につくことは、正しいことなのか?民主制が奪われるということで、国に勝利をもたらしたものを殺害することは正しいことなのか?などの、たくさんの疑問が生じ、論議が続く物語ということです。英雄が、ころりと落伍し、果てしない野望が、終わりをみることがない物語でした。

The Young Reader’s Shakespeare のシリーズからは、他に、Hamlet, Macbeth, Othello, Romeo & Julietも出版されています。


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2015年1月14日水曜日

Rudolf Nureyev関連のバレエのDVD

Rudolf Nureyev in Giselle
Rudolf Nureyev’s Swan Lake
Rudolf Nureyev’s The Sleeping Beauty

Margot FonteynとRudolf Nureyevは、バレエ史における、最高のペアーというだけではなく、Rudolf Nureyevの名前は、とても大きなものなのですね。Ballet of the Bavarian State Opera Houseにおける、Giselleの公演のDVDは、Giselleを演じるLynn Seymourでなく、Rudolf Nureyev in Giselleという題名で、Rudolf Nureyevのみの写真が表紙を飾っています。Giselleが、主役なのではないのかな?とか、思ってしまったのですが、これを見て、つい最近、Margot FonteynとRudolf Nureyevの名前を知るようになった私にも、Rudolf Nureyevが、どんなに特別な存在であったかということがわかりました。Rudolf Nureyevの簡略な経歴も幾つ読んだところで、彼が、パリのオペラ座のために振り付けをしたということも知ったので、Rudolf Nureyevが振り付けを担当した、パリオペラ座によるSwan LakeとThe Sleeping Beautyも鑑賞しました。Rudolf Nureyevによる振り付けというだけではなく、衣装にも、違いが現れ、お国柄というのでしょうか。同じ題目でも、イギリスのロイヤルバレエとパリオペラ座による公演の違いを観ることができたのも、新しい発見でした。



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2015年1月13日火曜日

Shakespeare Made Easy Macbeth


Shakespeare Made Easy Macbeth: Modern English Version Side-by-Side with Full Original Text、Barrons Educational Series Inc., 1985

シェイクスピアを勉強してみたいという方にお勧めのShakespeare Made Easyシリーズです。Macbethに目を通してみたのですが、私の、シェイクスピアに再挑戦に、ピッタリでした。シェイクスピアの時代の詩的なドラマの言語が、分かりにくく、学校で、シェイクスピアを勉強した時に、つまずいてしまった人のためにということで、1ページずつ、シェイクスピアの元となったせりふと現代語訳が、並列して、進んでいくようになっています。両方をいったりきたりしながら読むのではなくて、まず、現代語訳だけを、通して読み、筋や登場人物を把握してみる、もしくは、原文だけを通して読んでみたり、原文を読みながら、分からないところを現代語訳でチェックするなど、自分に合った方法で利用するようにとのことなのですが、原文が左のページ、それとあった現代語訳が右のページというように配列されているので、とても、分かりやすいです。そして、Macbethの本文の前に、シェイクスピアの経歴とMacbethの作品紹介があり、本文の後に、Activitiesとして、登場人物などについての質問とテストの例題があり、読解の勉強に利用できます。一度、本文に目を通した後、Activitiesに出ている質問に従いながら、もう一度本文をたどっていくと、登場人物の心理の変化などを、深く掘り下げていくことができるなど、ただ、本文を読むということに比べ、ずっと深く、文章を読むことができました。

Shakespeare Made Easyには、他に、Julius Caesar, Romeo and Juliet, King Lear, Twelfth Night, The Tempest, A Midsummer Night’s Dream, Hamlet, Henry IV, Part One, The Merchant of Veniceがあります。



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2015年1月10日土曜日

シェイクピアのマクベス序


William Shakespeare’s Macbeth Retold by Bruce Coville and Pictures by Gary Kelley
Dial Books、New York, 1997

人気作家であるというだけではなく、劇用の台本作家であり、役者でもあるという、Bruce Covilleによる、高学年児童向けに書き直された、シェイクスピアのマクベスです。挿絵入りです。まず、物語が始まる前の、“はじめに”というような1ページが、おもしろいなと思ったのですが、演劇関係者の間では、マクベスに関する話をする時には、マクベスという言葉を使うことを避けて、”The Scottish Play”という呼び名を使うということです。この劇は、呪われていて、”Macbeth”という言葉を口に出すと、災いを招いてしまうことになるから、とのことですが、恐ろしい魔女が出てきて、殺人、幽霊、そして、復讐と、マクベスは、初めから終わりまで、血生ぐさい物語ですね。にも関わらず、シェイクスピアの劇の中では、たびたび上演される、一番人気の劇で、小学生の子供達にも、人気がある劇だとか。私も、夏休みの特別プログラムとして、小学生から高校生が一緒になって企画、公演というマクベスを観劇したことがあります。
マクベスは、シェイクスピアの劇の中で、最も短い劇の一つなので、こちらのWilliam Shakespeare’s Macbethに書き直すにあたり、原作の筋書きのほとんどすべてを含むことができたということです。読みやすい現代語訳に、シェイクスピアが用いた元々の言葉も織り込まれていて、古典劇の雰囲気が感じられる物語となっています。



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2015年1月9日金曜日

Margot Fonteynの伝記的テレビドラマ

バレリーナMargot Fonteynの伝記的DVDMargotを鑑賞しました。2009年にイギリスで製作されたTV Movieですが、日本でも、2011年6月に、上映されたのでしょうか?私は、DVDの2枚組みでの鑑賞です。アマゾンジャパンでは、該当商品が、みつからなかったのですが。

Disc1は、Margot Fonteynには、Anne-Marie Duffが扮するなど、俳優による、ドラマ仕立てで、Margot Fonteynが40歳の頃、そろそろ、バレリーナとしての最盛期を過ぎたということで、引退をほのめかされ、出番が減らされ出していたというところから始まり、彼女の名パートナー、Rudolf Nureyevが、英国に現れ、それまでの型にはまったバレエから飛躍し、ペアーとして、絶賛を博する活躍を開始したこと。そして、バレエの活躍と平行して、別居生活を続けていた夫の不倫や事件などの、幸せではない結婚生活と、Rudolf Nureyevとの恋愛という、私生活も描かれています。こちらの物語が、すべて、史実に基づいているのかは、?、なのですが、こちらのTV Movieを観て、バレリーナとしてのMargot Fonteynだけではなく、女性としてのMargot Fonteynを強く感じました。

Disc2は、Bonus Disc: The Royal Balletで、Margot FonteynとMichael Somesによる、Swan Lake, Firebird, Ondineの公演の抜粋が、計128分で、収められていています。


上記のDisc2が、Rudolf Nureyevとのペアのものでなくて、残念だったな、ということで、Margot FonteynとRudolf Nureyev演じる、Swan LakeのDVDも鑑賞しました。Vienna State Opera Balletのために、Rudolf Nureyevが、振り付けをしたSwan Lakeです。Margot FonteynとRudolf Nureyevのペアは、特別ですね。白鳥のグループの踊りも、多人数で動く線と流れが美しく、幻想的で、どこから、どこまでも、最高のバレエSwan Lakeでした。

Margot Fonteynについては、もう少し、知りたいなと思っているので、次は、伝記の本にも、目を通してみたいなと思っています。




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2015年1月8日木曜日

Margot Fonteynが書き直した白鳥の湖


20世紀を飾る、イギリスが生んだ名バレリーナ、Margot Fonteynが書き直した、高学年児童向けのSwan Lake、白鳥の湖です。挿絵入りです。Margot Fonteynは、1991年に亡くなっているのですが、こちらの本は、1989年に出版され、2ページにわたるStoryteller’s Note on The Balletに、Margot FonteynによるSwan Lakeの紹介文が、物語の後に加えられています。Margot Fonteyn曰く、彼女の役は、OdetteとOdileという、一人二役を演じるというだけではなく、善と悪という二役であり、更に、Odetteを演じることは、白鳥と女性を演じることであり、Odileを演じることは、現実と幻を演じることである。実技面としては、Margot Fonteynのレパートリーとしては、他のバレエに比べ、Swan Lakeは、バレリーナの失敗が目立ちやすい振り付けで、それ故、上手にできた時には、格別な満足感が得られる作品であり、お城内での舞踏会のシーン(Odile)には、大変なスタミナを要するため、Margot Fonteynが、一日に2回公演する体力はないと感じた、唯一の作品であったということです。

書き直しの物語は、バレエの物語にそっていますが、最後のエンデイングが、OdetteとPrince Siegriedが、身を投げた湖の中で、永遠に幸福に結ばれ、愛の力によって、悪を滅ぼしたいう、ハッピーエンドになっています。舞台では、永遠の別れで終わる悲劇を、数え切れないくらい演じたというMargot Fonteynが、ハッピーエンドに、書き直してくれました。



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2015年1月6日火曜日

シェイクスピアの作品の元となった昔話


シェイクスピアの作品について、彼独自の創作は、The Tempestのみで、他の作品については、昔話などを元にして、聞いた通りの物語をお芝居用に書いたり、全く新しい物語に書き換えたりと、当時、人気のあった物語が元になっているということも、今回、シェイクスピアに再挑戦して、えっ、そうなんだと、発見して、昔、英米文学を専攻したはずだったんだけど、何をきいていたのかな?とか思っているのですが、シェイクスピアの作品については、彼自身が書き残したものはなく、彼の死後、彼の元同士によって残されたものを元にして、こうであったのであろうということになっているようです。
今日ご紹介する、Shakespeare’s Storybook: Folk Tales That Inspired The Bardは、現代語訳で、高学年の児童向けに、シェイクスピアの作品を書き直したものではなく、シェイクスピアの作品の元になったであろう昔話に視点を置いた本です。
それぞれの作品の前に、2ページにわたり、まず、シェイクスピアのこの作品が、いつ頃、こちらの昔話を元に書かれたのかという短い紹介があり、そして、元となったであろう昔話の解説となり、こちらの本の作者であるPatrick Ryanによる、昔話の書き直しの物語と続きます。

シェイクスピアの作品の中から選ばれているのは、(1)The Taming of the Shrew, (2) Romeo and Juliet, (3)The Merchant of Venice, (4) As You Like It, (5) Hamlet, (6) King Lear, (7) The Winter Taleとなっています。たとえば、Romeo and Julietについては、Patrick Ryanによる書き直しの物語の題名は、The Hill of Rosesとなっていて、シェイクスピアのRomeo and Julietとは、内容の違った物語となっています。
シェイクスピアも、聞く人々に合わせて、既存の物語をちょっと書き換えることで、人々を楽しませたということですが、Patrick Ryanのように、同じ昔話を元に、シェイクスピアの作品とは違った新しい物語を作ってみることに、挑戦してみると、色々な物語が生まれるかもしれませんね。



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2015年1月5日月曜日

バレエとなった物語9話


お父さんが、ロンドンのThe Royal Opera Houseなどの、バレエ関係の仕事に携わっていたため、Margot Fonteynを含む、著名なバレリーナにも会ったことがあり、バレエに親しみながら育った著者が、単に、演技や、音楽や、衣装だけではなく、物語も、ダンスを楽しむためには、大切な要素なのだということで、中高学年の児童向きに、人気の高いバレエから、9話を選び、物語として、紹介する一冊で、柔らかい感じのパステル画の挿絵も加えられています。収録されているのは、(1) The Song of the Nightingale, (2) Giselle, (3) Coppelia, (4) Swan Lake, (5) Petrushka, (6) The Boy and the Magic, (7) The Girl Who Needed Watching, (8) The Nutcracker, (9) The Firebird.
そして、最後に、Notes of the Balletsとして、5行ぐらいずつで、それぞれの物語のバレエの舞台に関する概略が紹介されています。
それぞれ、10ページあるかないかぐらいずつの短編にまとめられているので、読みやすく、バレエ観劇の前知識として参考になるというだけではなく、童話としても、楽しめるお話でした。こういう物語に、音楽をつけ、振り付けを考え、バレエの舞台を作り上げるというのは、マジックという感じですね。



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2015年1月4日日曜日

名バレリーナMargot Fonteynの伝記的DVD


歴史に名を残すバレリーナMargot Fonteynの伝記的DVD。生い立ちから始まり、バレリーナとしての成長と成功と最後を飾るまで、そして、結婚、恋愛などの私的な生活も含めての、Margot Fonteynの一生を、彼女自身の肉声と、親族、バレエの関係者から得られたインタビュー、バレエ関係の映像や、私的な時間に収録された映像を組み合わせ、辿っていきます。抜粋された、バレエの舞台としては、Romeo and Juliet, Swan Lake, Giselle, The Sleeping Beauty, Marguerite and Armand, The Nutcrackerの映像が含まれています。バレエ関係者のインタビューには、Margot Fonteynのパートナーを務めた数名や、ロイヤルバレエ団の創設者など、Margot Fonteynに引けをとらない、大御所が含まれていて、Margot Fonteynに関するだけではなく、Margot Fonteynが活躍した当時のバレエ関係の話を聞くことができるのも、魅力となっています。



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2015年1月3日土曜日

ロミオとジュリエットのお芝居用原作


シェイクスピアのロミオとジュリエットの原作のご紹介です。なかなか、手をつけにくかったシェイクスピアに、児童書から、再び、再挑戦して、思いがけず、すんなりと、シェイクスピアに関する書籍に、どんどん、目を通すことができて、おまけに、すごく、おもしろいと、興味が、ひろがりつつあるのですが、書籍の紹介文や、シェイクスピアの研究家の方々のインタビューのDVDを鑑賞すると、シェイクスピアの作品の魅力は、言葉の魅力ということが、繰り返し語られているので、やっぱり、シェイクスピアの原作も、目を通さなければなのかなと思い、ロミオとジュリエットの原作に目を通しました。ロミオとジュリエットの現代語訳の物語形式の本にも、何冊か目をとおしましたが、原作は、舞台のお芝居のせりふでの進行になっているので、ずいぶん、感じが違います。言葉が、分かりにくいといえば、分かりにくいのですが、映画を先に観ているので、いきなり、原作を読むよりは、ずっと、筋の進行がわかりやすいです。そして、馴染みのない英語なのですが、私でも、それぞれの登場人物のせりふの勢いにワアッーと、一緒になって運ばれていくくらい、言葉に熱と勢いがあります。まだ、初めて一冊読んだぐらいですけど、シェイクスピアがすごいって、これだったんだとか、世界がすごく広がったように感じました。
こちらの本は、著名な文学作品の評論家であったWilliam Hazlitt(1778-1830)によるIntroductionが、本文の前につけられ、本文の後に、注釈(Notes)と、短い辞書のような単語のリスト(Glossary)が、つけられていて、英文学専攻の教科書としても使えそうな作りになっています。



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