2013年5月27日月曜日

洋書:A Thousand Years of Good Prayer


最近、short stories, 短編の魅力にすっかり惹かれているのですが、こちらのA Thousand Years of Good Prayer: Storiesは、この前、日本に帰国した時、翻訳本を本屋さんでみかけて、日本でも評判なのかな?と思ったので、アメリカに戻ってから、原書を読んだのが、きっかけです。著者は、中国出身で、アメリカに、留学生として来て、creative writingも勉強したとのことですが、こちらのA Thousand Years of Good Prayer: Storiesがデビュー作で、Frank O’Connor International Short Story Award, PEN/Hemmingway Awardなど、幾つかの賞を受賞しています。共産国中国での生活にまつわる短編、アメリカで生活する中国系アメリカ人にまつわる短編が、集められた短編集で、簡潔で、ほのかにユーモアが感じられる文章で、独特の雰囲気がかもしだされ、またまた、これが、短編の魅力と感じました。A Thousand Years of Good Prayerと題名にもなっている短編が、私は、一番好きなのですが、映画The Great Gatsbyを観て、こちらの短編を、また、思い出したところです。A Thousand Years of Good Prayerは、元中国で、宇宙開発に関する極秘の仕事に関わっていたというアメリカで老後を過ごす父親と、その娘との間のやりとりなのですが、a thousand years of good prayerというのは、老人と親しくなった友達との出会いを、こういう素晴らしい出会いは、前世からのa thousand years of good prayerのおかげというような話からでしょうか。いいですね。人との出会いをそんな特別なことと思えるのって。それとは、全然違うのですが、娘が、こちらの父も、昔の宇宙開発に関係した過去を、今でも、引き続き生きている、そんな過去ではなくて、今、目の前にある素晴らしいものに目を向けて、というメッセージを送るところが、The Great Gatsbyの過去を取り戻そうとするGatsbyに重なりました。過去ではなく、今現在を生きることの大切さ、良い過去、悪い過去に関わらず、今を生きるということ、繰り返し繰り返し肝に銘じなければと思っていることですが、再び。

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