2013年5月24日金曜日

洋画:The Great Gatsby

The Great Gatsby観てきました。とってもよかったです。物語の語り出しも、原書と同じで、原書の言葉が、せりふの随所に用いられていて、まるっきり原書に忠実というわけではなかったのですけど、すごく近く感じました。
物語は、Nickが、精神科のお医者様に話しをしている場面から始まるのですが、Gatsbyについて、Hopeに輝く、人生で数えるくらいしか出会うことがない笑顔の持ち主だったと、回顧していて、そうか、この、Hopeというのが、Gatsbyの魅力だったんだな、とか、Gatsbyが、Daisyと初めて会った頃、どんな女の子でも、こんな風に見詰めて欲しいと思うようなまなざしで、Daisyをみつめていたとか、原書を読んだだけでは、はっきりつかめなかったGatsbyの魅力が、映画を通して、視覚的に、はっきりつかむことができたのが、映画を観て一番よかった点でしょうか。
アメリカでは、Old Money, New Moneyという言葉があって、あの人は、Old Moneyの出身だから、というような言い方が、今でも、使われていますが、 映画の後のほうの、GatsbyとDaisyのだんなさんのThomasの口論の場面で、歴史の長い裕福な家庭のOld Money出身のThomasが、新しく富を築いたNew MoneyのGatsbyに向かって、Old Money出身のDaisyも含めて、自分達とGatsbyとは、いくら、Gatsbyが、大富豪になったところで、違った人間なんだというようなやりとりがあって、水辺を挟んで、Gatsbyの豪邸も含まれるNew Moneyの豪邸が続く西岸と、Daisyの住むOld Moneyの豪邸の続く東岸の水に阻まれた距離も、GatsbyとDaisyの離れている距離の大きさ象徴しているように感じました。 最後に選んだDaisyの選択がどうのというよりは、 向こう岸のDaisyの家の緑のランプを見ながら、いつか再会を果たして、Daisyとの生活に希望を持ち続けていたGatsbyについて、前にあるようにいつもみつめていた緑のランプは、実は、後ろにあるものだったんだ、というようなせりふがあって、 The Great Gatsbyの主題について、幾つか、言葉があがっていますが、 私としては、このせりふの、過去は、すでに自分の後ろにあるもということが、一番のメッセージとなりました。
1920年代というと、flapperなど、ファションとして、すごく特徴のある時代のはずなのですけど、それほど、衣装を、楽しめなかったのと、音楽も、パーテイーの場面などでは、今風のヒップホップ風な音楽も混じっていて、1920年という時代に沿ったjazzが聞けたらよかったのになと、その点が、ちょっと残念でしたけど、1920年が、古い古い昔という感じではなく、もう少し、今に近く感じられたので、それはそれで、よかったのかな?
全然話は違いますけど、私は、いつも、The Great Gatsbyの“Great”という言葉が、“華麗なる”って訳されたこと、すごいなって思うんです。“Great”っていうと、偉大なるとか、すばらしいとか、そんな堅苦しい言葉がでてきてしまいそうですけど、この、“華麗なる”って、映画を観た後、ますます、すごくぴったりな言葉だなって、思いました。
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