2013年6月19日水曜日

洋書:Mrs. Kimble


先日ご紹介した、News from Heaven の著者による、長編小説です。
2004年に出版された本なので、私は、ずいぶん遅ればせながら、Jennifer Haighの魅力を発見しつつあるという感じなのですが、日本語で言うと、一度読み出したら、最後まで、やめられなかったって言うのかな?とか思っているのですが(最近、日本語、弱くなりました)英語で言う、couldn’t put it down という感じで、こちらのMrs. Kimbleも、どんどん惹かれて、一気に読みました。Jennifer Haighの文章、大好きです。

まず、題名のMrs. Kimbleですけど、一人の男性をめぐり、Kimble夫人が、3人登場します。Kimble氏の方は、奥さんをものにするために、七変化に自分を変えるカメレオンのような男性なのですが、物語は、時間に幅があって、まず、
1969年のバージニアに住む、学生の時に、聖職者として同じ学校に勤務していたKimble氏の子供をみごもり、Kimble氏の一番最初の奥さんとなり、子供を二人もうけた後、若い女性と結婚したいということで、Kimble氏に去られ、生活に困窮するsingle mother。
そして、次に、1969年のフロリダに住む、時代に先駆けて、career womanとなり、独身のまま、ジャーナリストとして活躍した後、乳がんの手術を受け、父親からの巨額の遺産によって、裕福に一人暮らしをするなか、Kimble氏に過去を偽られながら、結婚し、短命を遂げた二番目の奥さん。
そして、最後に、1994年のワシントンD.C.で、以前、第一番目の奥さんの子供の世話をすることで、子供の頃、Kimble氏と知り合いで、偶然の再会により、今では、著名な財界人となっているKimble氏と結婚する、第三番目の奥さん。

自分が得たいもののためには、平然と偽ることもものともせず、女性への接近がスムースで、奥さん達から、それでも、悪人と思われることもなかったKimble氏の魅力はなんだったのか?というより、
社会的背景も、価値観も、結婚観も、生活力も、全く違う女性3人が、どうして、同じKimble氏に惹かれたのか?
ということに、私は、こちらの本を読んで、興味をもちました。
Women’s Studies 女性学のクラスで、読みそうな本でしょうか。
色々な意見が交換できそうということで、ブッククラブにもお勧めです。

最後に、P.S. Insights, Interviews & Moreが、付録されていて、著者Jennifer Haighへのインタビューと、彼女による、Who Are the Mrs. Kimbles? についての解説が読めるようになっています。

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