2015年2月27日金曜日

若草物語の著者Louisa May Alcottの伝記

アメリカ古典児童文学のLittle Women(若草物語)は、アメリカに来てから、クリスマス時のお勧めの本として読んで、500ページを超える大作でしたが、読み出したら止まらないという感じで、一気に近く、読んでしまった本でした。日本語の題名、若草物語、というのは、Little Womenの直訳からは、ずいぶん、離れていて、最初は、結びつかなったのですが、若草なんて、すごくいいな!と思う言葉をあてられた訳者の方が、いらっしゃったのですね。
ずいぶん前にLittle Womenを読んだだけだったのですが、最近、目を通した、高学年児童書The Children’s Book of Home and Familyの一編に、Louisa May Alcott’s Dreamという短い物語があり、Little Womenは、Louisa May Alcott(1832年ー1888年)が、両親と姉妹との生活を元に書いた物語ということと、一番惹かれた、四姉妹のうち、意思が強く、男の子っぽく、短気で、難しいことに直面してしまう、次女のJoが、著者Louisa May Alcott本人像ということを知り、Louisa May Alcottについて、もっと知りたいなと思いました。

そこで、Louisa May Alcottの伝記的DVD Louisa May Alcott: The Women behind Little Womenの観賞です。
革新的な教育者であり、哲学者であった父の指導の下、当時著名な知識人達と接しながら、自宅において、教育を受け、生活の糧を共に生産し、分かち合いながら生活する共同体に住み、十分な農作物が収穫できないなどの困窮生活のため、共同体からの移転後も、引き続き、経済的に苦しい生活が続き、Louisa May Alcottも、若くして、生活費をかせぐために、裁縫の仕事や、お手伝いの仕事につくなど、長年にわたり苦労した末、Little Womenの出版と成功により、一躍、児童文学の人気作家として、活躍するようになった経歴が、Louisa May Alcott縁の地での再現ドラマとして、描かれていました。Civil Warの看護婦として働いた時に感染した病気の治療のため、当時用いられていた毒薬とアヘンを服用したことで、体をこわし、ずいぶんと体のことで、苦しい思いをする晩年であったことや、引き続き、家族を支える存在であったなど、人気作家としてだけではなく、Louisa May Alcottの影の部分も語られていて、Louisa May Alcottの全体像を、つかむことができました。
そして、Louisa May Alcottの一生をさっと知ることができたことに加え、彼女の生活と深い関連があった、奴隷制の問題、女性の権利の拡張、QuakerやShakersなどの、宗教的な価値観など、1800年代のアメリカの歴史を、知ることができたことも、プラスとなりました。
Louisa May Alcottが受けた大切な価値観は、transcendentalistのお父さんからは、honesty, sincerity, unselfishness、そして、Quakerからは、simplicityということです。

私が観賞したDVDは、 Louisa May Alcott: The Women behind Little Women(ISBN6-16074-73796-6)なのですが、アマゾンジャパンでは、取り扱われていないようですね。
書籍のLouisa May Alcott:The Women behind Little Womenが、同じような内容のように見受けられます。



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