2011年12月8日木曜日

洋書クリスマス:The First Christmas Tree and Other Stories


洋書:The First Christmas Tree and Other Stories
著者:Henry Van Dyke
出版社:Paraclete Press, 英語
ジャンル:Literature&Fiction, Short Stories

日本でも、師走に入り、大掃除や新年の準備で、皆さん、お忙しいことと、存じます。
アメリカでも、クリスマスのためのお買い物や、パーテイ―、たくさんの方が休暇を取るなどで、とてもあわただしく感じる時期で、時として、ストレスが、激しい時期でもありますが、こちらの本の序を読んだ時、そうだ、Merry Christmasの、本来の意味を、お祝いすることが、クリスマスなんだ、と、思いました。クリスマスまで、忙しい、忙しい、と、思ってしまいそうな時に、何度でも、読み返したい、文章です。

Henry Van Dyke(1852-1933)は、10月14日にご紹介した、The Greatest Gift: The Stories of the Other Wise Manと同じ著者ですが、元、キリスト教の聖職者で、こちらに含まれている三篇の短編、The First Christmas Tree, The Christmas Angel, Christmas Giving and Christmas Livingは、1890年代に、著者の勤めた教会で、読まれたもので、現在に至るまで、クリスマスストリーとして親しまれているものです。キリスト教の知識がないと、わかりにくいかなとも思うのですが、Introduction(序)の部分は、キリスト教という枠を超えて、お勧めです。クリスマスの日に、アメリカの教会で、牧師さんから、お話を聞いていると、想像してみて下さい。

まず、Henry Van Dykeは、皆で、仕事の手を休め、一緒に、楽しく、クリスマスをお祝いすることは、よいことだけれども、それ以上に、クリスマスを、継続することが大切なんだ、と、述べています。そして、私達へ問いかけます。
人のためにしてあげたことを忘れて、人が、自分のためにしてくれたことに、思いをよせることができますか?
世の中が、自分のために何かしてくれるべきだということではなく、自分が、世のために、何をすべきかということを考えることができますか?
自分の権利を後ろに回して、自分の義務を真ん中に位置づけ、自分の義務以上にできそうだということを、一番にすることができますか?
自分の周りにいる人達は、自分と同じように、生身の人間であり、その人たちの顔の後ろに隠れている、喜びを求める心を、知ろうとすることはできますか?
自分がこの世に存在するおそらくたった一つの理由は、人生から何を得ることができるかということではなく、自分が、何を人生に与えることができるかということだということを、認めることができますか?
この広い宇宙の法則に文句をつけるのではなく、自分が、どこに、幸せの種をまくことができるかと、見回すことはできますか?
そして、こういったことを、一日でも、実行してみようと思いますか?
Then, you can keep Christmas.

小さな子供に合わせて背をかがめ、必要なものや欲しがっているものを考えてあげることができますか?
だんだん年老いていく人々の弱さや孤独を、心にとめることが、できますか?
自分の友達に、どのくらい、自分のことを思っていてくれているかということを、尋ねるのを止めて、自分自身に、友達のことを、十分に、思ってあげているだろうか?と、問うことは、できますか?
他の人が我慢していることを、自分も、一緒に、我慢してあげることができますか?
自分と一緒の家で生活している人が、本当に欲しいと思っていることを、自分に伝える前に、理解してあげようとすることが、できますか?
自分のよくない考えは闇に葬って、親切な気持ちでいっぱいの、扉の開いた、花園を作ることは、できますか?
そして、こういったことを、一日でも、実行することが、できますか?
Then, you can keep Christmas.

あなたは、愛が、この世で、一番強いものだということを、信じることが、できますか?
愛は、憎しみよりも、強く、悪魔よりも、強く、死よりも、強いということを、信じることが、できますか?
そして、二千年前に、ベツレヘムで始まった、祝福された命は、永遠の愛のイメージと輝きであるということを、信じることができますか?
Then, you can keep Christmas.

And, if you keep it for a day, why not always?

But, you can never keep it alone.

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