2012年1月7日土曜日

ブッククラブ&Critical Thinking

昨日のブログ、ブッククラブ:洋書The Postmistressについて、いつもブログを通して仲良くしていただいている、yuru-kuraさんから、日本でのブッククラブの様子を、ちょっとお聞きしたので、今日は、ブッククラブについての続きです。

まず、ブッククラブの前に、アメリカの大学で、文学のクラスを取った経験を。日本で英米文学を専攻していた時と、クラスの様子が違うのに、まず、びっくりです。日本での学び方と違う点は、教授から受ける説明をノートに取りながら、著者が何を言おうとしているのか、というようなことを、学ぶのではなく、Critical Thinking、語られていることをそのまま受け入れるのではなく、本の著者の意見に同意するか否かという点に討論が絞られていて、教授も交えて、教授は、分からない点についての質問に答えながら、皆で、討論するというような授業だったことです。レポートの書き方も、同じように、自分の意見を述べることが求められていました。
本を読んで、感じることだけではなく、考えることも、求められるという感じでしょうか。
私が、参加し出したブッククラブでも、こういったCritical Thinking的な、本そのものについての評価、著者が物語りを通して提示したテーマに同意するか、登場人物についての意見の交換などがありましたが、ブッククラブでは、一人の方が、進行役を務め、意見交換のために用意されている幾つかの点について、皆で意見を交換し、それぞれの意見については、non-judgemental、批判はなしで、ただ単純に、他の方のいろいろな意見を聞くことを楽しむという感じでした。そして、自分で、よくわからなかった点について、誰か歴史的背景を説明してくれたり、自分は、この点について、しっくり感じなかったけれど、他の方は、どうですか?というように、意見を求めたりと、討論を戦わすのではなく、あくまで、意見の交換に留まっていました。私は、この、non-judgementalで意見を交換する点が、とてもよいなと思ったのですが、ただ、おしゃべりをするのではなく、1時間15分ぐらいの決められた時間内で、それぞれの点について、時間の配分を考えながら、進行役の方が、進め、ちゃんと締めくくったのも、よかったです。
こんなことを言うと、ブッククラブ、かちかちな感じがしてしまうかもしれませんけど、自分以外の読書好きの方とお話できて、とても楽しいです。二人揃えば、意見の交換はできるわけですし、ブッククラブが、始められますよね。取り上げられる本については、自分の興味に合った、何か意見を交換できるものがよいかと思いますが、今まで読んだことがないような分野のものでも、新しい興味を持つ、きっかけになるかもしれませんし。私も、コンテンポラリーには、興味がなかったので、今年は、ブッククラブを通して、今まで知らなかった作家の本を読むことになりそうです。そして、本好きの方との、新しい出会いも、楽しみにしています。

The Postmistressのミーテイングには、本を用意する時間もないまま、いきなり参加することになってしまいましたが、初めてあった方が、もういらないから、と、The Postmistressの本をプレゼントして下さって、本の中の一番最初の無地のページに、”Welcome to our book club. Please come back again and again”と手書きのメッセージを入れて下さいました。私の初めてのブッククラブの大切な記念品です。やっぱり、ハードコピー、実物の本て、いいですね。

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